北広島市：公共下水道

経営の健全性・効率性について

平成27年度は、過去に集中的に整備した施設の建設事業費に充てられた市債の償還終了により元利償還金額が減少する一方、下水道使用料収入額が企業進出などの影響により増加した結果、収益的収支比率及び経費回収率が向上し、汚水処理原価が低下しました。汚水処理施設の整備はほぼ終了し下水道が普及しているため、水洗化率は高止まりとなっていますが、収支の状況を表す各指標のほか、施設利用率においても類似団体平均値に比較しおおむね良い結果となっており、経営の健全性及び効率性が向上しています。

老朽化の状況について

昭和47年の下水道の供用開始から45年が経過し、終末処理場及びポンプ場の機械・電気設備の老朽化が進行しているため毎年計画的に更新を行っていますが、建設事業費全体に占める更新事業費の割合が高くなってきています。管渠施設については、今後更新時期を迎えますが、数年後から耐用年数を経過する施設の急激な増加が確実となっています。

全体総括

地方債元利償還金額の減少と下水道使用料収入額の増加により経営状況の改善が着実に進んでいますが、経費回収率が100％に達していないため十分な水準に達しているとはいえません。下水道使用料収入額の増加は短期的なものであり、中長期的には人口の減少に伴い収入額の減少が見込まれることから、今後の施設老朽化に伴う更新需要増加に向け、より精度の高い将来需要の推計及び劣化予測を行い、合理的な施設更新及び長寿命化を進めることが求められています。このため、平成29年度から経営戦略策定準備を進めることとしています。