経営の健全性・効率性について
①経常収支比率は、昨年度より0.16%の増、比率は100%を超えている。類似団体平均を10.38%上回り、H27年度より毎年増加。維持管理費用等を賄えられる状況であり、健全な経営を維持している。②累積欠損金比率は、引き続き0%である。③流動比率は、昨年度より21.19%の増であるが、類似団体平均より55.34%下回っている。計画的な執行で経営健全化を図っていきたい。④企業債残高対給水収益比率は、類似団体平均値を6.93%下回った。経年的に減少してきている。企業債の借り入れ予定はなく給水収益に対する企業債残高の割合は減少していくと考えられる。⑤料金回収率は、100%を超え、類似団体平均よりも高くなっているが、昨年度を0.37%下回った。費用削減や更新投資等に充てる財源を確保し健全経営を図っていく。⑥給水原価は、昨年度より0.25%の増だが、類似団体との比較では安価で提供できており、今後も継続していけるように投資の効率化や維持管理費の削減等、経営改善の検討も行う。⑦施設利用率は、昨年度より3.16%の増で、類似団体との経年的な比較でも上回っている。現状分析を行い適切な施設稼働を継続していく。⑧有収率は、昨年度より4.57%の減となったが、経年的に類似団体平均値よりも高くなっている。施設の維持管理に努め適切な施設稼働を継続する。
老朽化の状況について
①有形固定資産減価償却率は、経年的に増え、また類似団体の平均を上回っており老朽化が徐々に進んでいることを表している。更新等の財源の確保や投資計画が必要であるといえる。②管路経年化率は、昨年度より0.14%の減で、経年的に横ばいである。類似団体の平均との比較では下回っている。今後も引き続き毎年計画的に、老朽化した管路の更新及び石綿管の交換を行い管路の老朽化対策に取り組んでいきたい。③管路更新率は、昨年度より0.25%の増で、経年的にも上がってきており、類似団体との比較でも0.64%上回っている。今後も管路更新に重点を置いた事業を行っていきたい。
全体総括
三股町は昨年度より、人口は0.2%増加したが、給水収益は0.4%減少で、事業収入全体では0.1%の減少となっている。また、営業費用は0.4%増加したが、事業費用全体では0.4%の減少だった。経営の健全性、効率性について今後は、少子高齢化により人口減少も予想されることや、住民の節水に対する意識の向上等による収益の減少も考慮し、さらなる費用削減や経営改善の計画と実施が必要である。また、老朽化の状況について、施設や管路の老朽化を経営戦略により、更新投資等に充てる財源の確保や投資計画等の見直しを行っていく必要がある。