経営の健全性・効率性について
「①収益的収支比率」は,年々増加しているが,「⑤経費回収率」については,類似団体や全国平均を下回っている反面,「⑥汚水処理原価」については類似団体や全国平均を上回っている状況の中で,現在のところ経営の健全性や効率性は確保されているといっても、将来的には大きな課題を残しています。また,水洗化率については全国平均を大きく上回っているものの,施設利用率については平均を下回っており,施設の有効利用がその課題と言えます。
老朽化の状況について
総社下水処理場については,日本下水道事業団の指導のもと,順次計画的に必要な更新投資を行ってきてはいるものの,山手浄化センターについては,稼動後約31年が経過する中で必要な更新投資を見送ってきた経緯もあり,そのあり方について検討段階にあります。また,管渠の老朽化に対しては,まだ未着手でこれからというところであり,今後の課題といえます。
全体総括
現在,経営の健全性はかろうじて確保されてきてはいるものの,一般会計からの繰出金に大きく依存していることは否めないため,今後も施設の老朽化に伴って更新費用の増大や修繕費の増大が見込まれてくる中では,経営状況の悪化が予想されるところです。今後は,10年概成の中で未普及解消事業から施設の更新へとシフトチェンジして一定の目途をつける中で,下水道使用料の見直しを検討していく必要があります。