経営の健全性・効率性について
①経常収支比率は、100%を超えているため黒字を示してはいるが、全国平均、類似団体を下回っており、今後の経過に注意していかなければならない。②累積欠損金比率については、少しずつ改善はされているが、依然として高い数値を示している。③流動比率は100%を上回っているが、全国平均、類似団体を下回っている。短期的な支払い能力を示す指標であるため、この数値は200%を超えるように努めたい。④企業債残高対給水収益比率は、年々改善されてはいるが、全国平均、類似団体を上回っており、企業債の依存度が高いことを示している。計画的な投資、返済のため、適正な資金管理に努めたい。⑤料金回収率は96.97%となっているが、平成29年度に町内の料金統一を行うことにしている。⑥給水原価は、全国平均、類似団体を下回った。⑦施設利用率、⑧有収率は全国平均、類似団体を下回っている。これらの指標を向上できるよう漏水個所の発見に努め、適切な施設運営を行いたい。
老朽化の状況について
①有形固定資産減価償却率は、昨年度に比べ1.9%上昇した。全国平均、類似団体を下回ってはいるが、この指標が高くなると修繕費の増加、更新投資が必要になるため、今後の経過に注意していかなければならない。②管路経年化率は4.08%と全国平均、類似団体を下回っている。③管路更新率は0.16%と全国平均、類似団体を下回り、管路の更新が進んでいない。管路の老朽化は徐々に進行しているため、計画的な更新が必要となる。施設、管路とも経年化率が進んでおり、更新計画を策定して計画的に更新を進めていかなければならない。
全体総括
経営状況については、全体的に全国平均、類似団体の指標を下回っている。経費削減、適正な施設運営により改善に努めなければならない。また、水道料金の統一を図るため、平成23年度から段階的に調整を進めてきたが、平成29年度完全に統一される。統一された水道料金が適正なものであるかを見極め、料金改定の検討を進めていく必要がある。老朽化については、全国平均を下回っているが、徐々に進行している。必要な時期に必要な投資ができるよう経営戦略を策定し、計画的に施設の更新を進めていく必要がある。