経営の健全性・効率性について
①数値が100%を上回っており単年度収支は黒字であるが平均値より7.98%低い。また、給水収益以外の収入に依存した状況での黒字であり、経営改善に向けた取り組みが必要である。②累積欠損金はこれまで発生していない。③毎年度100%を上回っているため、支払能力は備えているといえる。④企業債残高はない。⑤毎年度100%を下回っており、給水に係る費用を給水収益で賄えていない状況にある。平均値より9.44%低い。⑥有収水量1㎥あたりの給水原価は、平均値よりも低く抑えられており、費用効率は良いといえる。⑦平均値よりも上回っている。⑧毎年度90%を超えている、継続的に平均値を上回っている。以上のことから、経常収支比率、料金回収率が低水準にあるため、健全な経営ができているとはいえない。また、施設利用率、有収率は高いことから、施設の効率性は高いといえる。
老朽化の状況について
①毎年、おおむね平均値付近を推移している。数値が100%に近いほど資産が法定耐用年数に近づいていることを示している。②法定耐用年数を経過した管路がまとまって増える時期に達した。③類似団体平均値より高いが、全国平均値を下回っている。以上のことから、法定耐用年数を迎える施設の増加及び管路更新率の低迷が課題であり、計画的に更新を進める必要がある。
全体総括
料金改定の効果は見受けられるものの、依然として経営は良好とはいえず、一般会計からの基準外の補助金の繰入れを受けているため、適切な料金水準の確保が必要である。また、老朽化への対応と併せ耐震化を進めていく必要もあり、費用の確保が課題である。現在、経営戦略の策定を進めており、経営の健全化と具体的な投資計画の策定が急務である。