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法人市民税収入や地方消費税交付金の増などにより基準財政収入額が増加したものの、保健衛生費や人口減少等特別対策事業費の増などにより基準財政需要額が増加したため、前年度0.84から0.85へと0.01ポイント増で、ほぼ横ばいの数値となっている。今後も市税の大幅な増加は見込めない一方で、社会保障費の増加が見込まれることから、歳入の確保と歳出の抑制を図り、安定した財政基盤の確保に努める。
人件費や物件費の経常経費充当一般財源は増加したものの、市税や地方消費税交付金等の経常一般財源が増加したことなどにより、前年度の84.4から81.9へと2.5ポイント改善している。引き続き、事務事業の見直しなどによる経常経費の抑制や、収納率向上をはじめとする歳入の確保に努め、財政構造の弾力性向上を図る。
職員数の減等に伴う人件費の減額があったものの、社会保障・税番号制度対応のシステム改修や民間保育所の管理運営に係る委託料の増額、庁舎や道路・橋りょうの維持補修費の増額などにより、前年度に比べ、人口1人当たりの人件費・物件費等決算額は2,132円の増額となっている。今後も、職員給与の適正化を図るとともに、事務事業の見直しなどによる経費削減に努める。
平成28年1月昇給について、経験年数階層のうち、一部において人数が大きく変動したこと等により、国家公務員の水準より上昇する結果となっている。今後も、年齢構成の平準化や給与体系の見直し等を継続し、給与水準の適正化に努める。
職員数は平成10年4月1日の1,052人をピークに年々減少し、平成27年4月1日現在の626人から平成28年4月1日現在では632人へ増員したものの、人口千人当たりの職員数においても引き続き類似団体内では低い水準となっている。今後も行政サービスの適切な提供を確保しながら、事務事業の見直し等を継続し、適正な定員管理に努める。
市債残高の圧縮により、毎年度比率は低下しており、前年度に比べ1.4ポイント減少の1.2%となり健全性を向上させている。今後においては、公立陶生病院の新棟建設や小中一貫校建設に係る起債による公債費負担の増も予想されるが、引き続き市債の借入を計画的に行い、公債費負担の適正化に努める。
退職手当負担見込額や公立陶生病院の企業債償還額の減に伴う組合負担等見込額の減額等による将来負担額の減、公共施設整備基金を始めとする充当可能基金や都市計画税の増加などよる充当可能財源の増により、前年度0.9%から改善し、将来負担比率は算定されない状況となっている。今後においては、公立陶生病院の新棟建設や小中一貫校建設に係る起債による将来負担の増も予想されるが、引き続き計画的な借入により、将来負担の適正化に努める。
人件費に係る経常収支比率は、定員管理の適正化や退職手当支給額の削減などにより、前年度と比べ0.4ポイント改善し21.4%となった。今後も定員管理や職員給与の見直しなどにより、人件費の適正化に努める。
物件費に係る経常収支比率は、予防接種や学校給食の単独校調理業務に係る委託料の増等により、前年度比1.3ポイント増加し、17.0%となった。今後も事務事業の見直しを行い、更なる効率化やコストの縮減を図り、物件費の抑制に努める。
扶助費に係る経常収支比率は、民間保育所および公設民営保育所がそれぞれ1園ずつ増(公立保育園が1園減)となったことに伴い、民間保育所の保育料収入や国県補助金が増加したため、前年度比1.2ポイント減少し、13.4%となった。今後も社会保障費の増加が見込まれるため、「事後対策より事前の予防」の考えのもとに、健康診査など扶助費抑制策を継続して行う。
その他に係る経常収支比率は、国民健康保険事業、介護保険事業、後期高齢者医療への特別会計繰出金(経常経費分)の増加などにより、前年度比0.6ポイント増加し、15.1%となった。近年、繰出金の増加傾向が続いているため、今後は、特別会計においても、特定健診事業や介護予防事業など扶助費抑制策を継続して行い、普通会計負担額の抑制を図る必要がある。
補助費等に係る経常収支比率は、公立陶生病院組合負担金のうち経常経費分が減額となったことなどにより、前年度比1.4ポイント減少し、5.9%となった。今後も補助金の見直しや適正化を図るなど、補助金等の整理・合理化を進める。
平成18年度以降、元金償還額を超えない範囲内で市債の借入を行うことにより市債残高の圧縮を図っているため、公債費に係る経常収支比率は、類似団体内で上位にあり、全国平均も大きく下回っている。今後も引き続き計画的な借入を行い、公債費負担の適正化に努める。
経常収支比率は、全体で前年度の84.4%から81.9%へと2.5ポイント改善している。公債費以外でも、退職給与支給額の削減をはじめとする人件費の減額などにより、前年比1.1ポント改善し72.8%となった。今後も財政構造の弾力性を図るため、事務事業の見直しなど、効率的な行政運営を進める。
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