経営の健全性・効率性について
経常収支比率及び経費回収率は100%を超え、平均を上回っており、適正な料金水準での運営が行われていると考えられるところであるが、今後実施していく維持修繕等維持管理経費の増及び流域下水道施設の更新財源等のため、常に適正な料金水準を確保していく必要がある。企業債残高対事業規模比率は平均よりかなり低位で推移しており、過剰な企業債に頼らず投資が行われていると考えられる状況である。処理場が流域で運営しているため、単独で処理場運営することに比べ効率的で、健全経営に寄与しているものと考えている。人口減少に合わせ施設の縮小を行うことが難しい事業であるため、維持修繕や更新等を効率的に実施していく必要がある。
老朽化の状況について
有形固定資産減価償却率(老朽度)は平均を若干上回っているが、管渠改善率も平均を上回った状態で推移しており、他団体に比べ、管渠の更新・改善が順調に進んでいる状況である。平成23年度以降管渠の長寿命化事業や耐震化事業に取り組んでおり今後も引き続き実施して行く必要がある。長寿命化事業及び耐震化事業の実施により、管渠の延命化・耐震化を図ることが出来、維持修繕も減少するなど効果が出てきている。
全体総括
適正な料金水準の確保においては、今後増加が見込まれる維持修繕などの維持管理経費や、老朽化対策が必要な流域で実施している処理場に係る経費等の状況により、随時検討し適正な料金水準を確保する。また、施設の更新等については、現在行っている管渠の長寿命化事業、耐震化事業を引き続き実施し、管渠の延命化・耐震化や更新サイクルの平準化を行い、老朽化対策・耐震化対策及び安定した事業運営につなげていく。