地域において担っている役割
上十三地域医療圏における中核病院として主に高度急性期・急性期医療を担うと共に、がん診療連携拠点病院として専門的ながん医療の提供と、在宅への復帰支援として回復期病床の機能充実を行っている。また、自治体病院として救急、高度医療、小児・周産期医療等の不採算医療を担っている。
経営の健全性・効率性について
病床利用率はほぼ横ばいだったものの、入院患者1人1日当たり収益が増加となったことから、医業収益も増収となった。このことから、各数値が示すとおり、経営状況は前年度より改善されている。しかしながら、入院患者1人1日当たり収益はまだ平均よりも低く、累積欠損金比率も依然として高い状況にあるので、引き続き経営改善が必要である。
老朽化の状況について
有形固定資産については、建物が建設されて10年が経過したことから、減価償却率はほぼ平均値まで上昇している。機械備品については、耐用年数を超えた物が多くあるため、減価償却率は平均を上回り高い水準となっている。1床当たり有形固定資産については、機械備品の購入は抑制しているものの除却額よりは上回っているため、年々増大する結果となっている。
全体総括
経営状況に関しては、入院患者数1人1日当たり収益の増により改善となった項目がいくつも見られたが、減価償却費の影響もあって経常収支及び累積欠損金比率が平均よりも悪い状況となっている。よって、入院単価は引き続き上げつつ入院患者数も増加となるよう経営改善を図っていく。固定資産に関しては、耐用年数が経過した医療機器が多くなっていることから順次買換えを行っているところだが、偏りが無いよう計画的に進めるとともに、収支状況を見ながら購入等の妥当性についても引き続き検討していく。