地域において担っている役割
兵庫県保健医療計画が示す5疾病5事業及び在宅医療のうち4疾病(がん、脳卒中、糖尿病、精神疾患のうち認知症)と3事業(救急医療、災害医療、へき地医療)について指定を受け、北播磨医療圏における専門医療の提供や診療拠点の機能を担っています。また、地域医療支援病院として、在宅医療の推進強化を担っています。新型コロナウイルス感染症への対応では、「発熱トリアージ外来」による診療のほか、陽性患者の入院を受け入れています。
経営の健全性・効率性について
入院患者数の減少等に伴い、医業収支比率は減少しています。しかし、患者1人1日当たりの収益については増加傾向です。また、一般会計からの繰入金を加味した経常収支比率は約100%で推移しています。病床利用率は、83.8%となり、前年度よりも5.8ポイント下回りました。今後におきましても、充実した医療の提供及び費用の抑制に努め、地域のニーズに応えるべく医療体制の充実を図り、地域完結型の医療を目指していきます。
老朽化の状況について
平成21年3月に新病院が完成し、約10年を経過しています。有形固定資産減価償却率は、類似病院の平均値に近い状況ですが、器械備品減価償却率は平均を超えており、医療機器等の更新の需要が高まっています。今後も医療情勢に留意しながら、計画的に医療機器等を更新し、体制を整備していきます。
全体総括
北播磨医療圏における北部の拠点病院としての役割が求められています。その役割を果たすため、人材の確保や適切な機器整備等を行い、経営基盤の確立を目指します。また、地域包括ケアシステムを構築し、医療と介護の連携を進めるとともに、DPC医療制度により、効率的で効果的な医療サービスの提供を行います。新規入院患者数の増加を図るとともに、効率的に病床管理を行い、収益の確保に努めます。今後も、新型コロナウイルス感染症への対応も継続して取り組み、医療介護福祉制度改革などの動向に留意しながら、健全な経営を目指します。