人吉市:簡易水道事業(法適用)

地方公共団体

熊本県 >>> 人吉市

地方公営企業の一覧


収集されたデータの年度

2021年度 2020年度 2019年度 2018年度 2017年度 2016年度 2015年度 2014年度

経営比較分析表(2021年度)

経営の健全性・効率性について

①経常収支比率(経常費用に対する経常収益の割合)類似団体の平均より高めで推移し健全な経営水準ですが、平成30年度は、料金改定を実施したことにより上昇しています。令和2年度は、令和2年7月豪雨により水道料金の減免を実施するなど、経常収益が減少したことにより大きく減少しましたが、令和3年度は水道料金収入が例年並みに回復し、増加しました。②累積欠損金比率(営業収益に対する営業活動で生じた累積欠損金の割合)累積欠損金は発生しておらず、健全な経営状況にあるといえます。③流動比率(短期の債務の支払いに十分な流動資産があるかをみる)高ければ高いほど企業の支払能力が高いといえ、100%を下回ると、使えるお金よりも、支払わなければならないお金の方が多いということが言えます。類似団体の平均より高めに推移し、健全な水準となっています。④企業債残高対給水収益比率(給水収益に対する企業債残高の割合)企業債が事業運営の負担になっていないかを評価するものです。企業債発行を抑えて自己資金により事業を実施しており、類似団体平均と比較して低い数値となっています。⑤料金回収率(給水に係る費用が、どの程度給水収益で賄えているかを示す)類似団体の平均を上回っており、100%以上で採算性を確保し良好な状態と言えます。高いほど料金の収益性が良く、100%を下回っている場合は、給水にかかる費用を給水収益以外で賄っていることになります。令和2年度は令和2年7月豪雨により水道料金の減免を実施したことで供給単価が大きく減少し、100%を下回りましたが、令和3年度は水道料金収入が回復し、100%を上回り例年並みの水準となりました。⑥給水原価(水1m3を給水するためにいくら費用がかかったかを示す)類似団体に比べ低廉な給水原価となっています。⑦施設利用率(施設がどれだけ効率的に利用されているかを示す)水需要が減少していること等から減少しており、今後も減少傾向で推移すると見込まれます。⑧有収率(配水量のうち収益につながった水量の割合を示す)令和2年度の有収率の減少は、令和2年7月豪雨災害に伴い、配水管破損等により漏水が多発したことが原因となっています。それ以外については、配水管の更新を行い、類似団体と同程度の水準となっています。今後も老朽管の更新や漏水調査の継続的な実施等により更なる向上を図ります。

老朽化の状況について

本市の水道事業は昭和32年から給水しており、耐用年数(配水管40年など)を経過した老朽化施設は年々増加しています。また、近年多発している大地震への対策が重要な課題となっています。熊本地震では、本市においても最大震度5弱を観測しました。今後も、本市では人吉盆地南縁断層や布田川・日奈久断層帯等があり、震度6弱~震度7となるところもあります。そのため、耐震基準が見直された阪神・淡路大震災以前に建設された水道施設や非耐震管路については、大きな被害が生じる可能性があり、水道施設の耐震対策を推進していくことが重要です。管路経年化率については、比率は右肩上がりで老朽化が進んでいることがわかります。管路更新率については、平成30年度から配水池改良事業を実施しており、さらに令和2年7月豪雨による災害復旧を実施したことや各施設の電気設備等の更新も控えており、管路更新事業費予算の縮小は今後も続いていくと思われます。管路については、平成17年度から耐震管への更新に取り組んでおり、管路の耐震化率は年々向上しています。

全体総括

本市の水道事業は、類似団体と比較すると概ね経営状況は良好と判断していますが、今後は給水人口の減少や、節水意識の高まりなどにより水需要の増加は見込めない状況です。このため料金収入も、増加することは期待できず、水道事業を取り巻く経営環境は厳しさを増すと予測されます。また、本市の水道は給水開始から60年を経過し、老朽化した施設の更新や管路等の耐震化などによる事業費の増加が見込まれるため、財政負担の増加も予想されます。これらの状況を踏まえ、平成28年3月に「人吉市水道事業基本計画及び施設更新計画(人吉市水道事業ビジョン)」を策定し、さらに令和4年度には水道法の改正や本市水道事業を取り巻く環境が変化したことに伴い、改定を行いました。またビジョンの改定とあわせ、中長期的な視点で水道施設等を効率的かつ効果的に管理運営していくため「アセットマネジメント計画」も策定いたしました。また、令和2年4月1日から、安定経営の持続とお客様サービスの維持向上を図るため、「人吉市水道局お客様センター」を開設し、上下水道料金徴収事務等業務につきまして、民間委託を実施しています。これまでも組織再編や経費節減を実施してきましたが、改定した「人吉市水道事業ビジョン」及び「アセットマネジメント計画」に基づき、更なる経営効率化による経費の節減など、効率的な事業運営、健全財政の確保に努め、施設整備については、優先度の高い老朽化施設から計画的に更新するとともに、適切な施設規模の検討により効率的な施設整備を行います。

類似団体【A6】

留萌市 美唄市 紋別市 名寄市 根室市 深川市 伊達市 当別町 七飯町 余市町 美幌町 遠軽町 白老町 新ひだか町 幕別町 中標津町 長幌上水道企業団 黒石市 平川市 東北町 津軽広域水道企業団 大船渡市 遠野市 陸前高田市 二戸市 八幡平市 矢巾町 角田市 大河原町 七ヶ浜町 大和町 加美町 美里町 男鹿市 鹿角市 潟上市 北秋田市 にかほ市 仙北市 上山市 村山市 長井市 南陽市 河北町 高畠町 庄内町 最上川中部水道企業団 尾花沢市大石田町環境衛生事業組合(事業会計分) 田村市 本宮市 会津美里町 西郷村 矢吹町 石岡市 高萩市 潮来市 稲敷市 行方市 茨城町 城里町 大子町 八千代町 境町 那須烏山市 上三川町 野木町 高根沢町 那須町 沼田市 吉岡町 みなかみ町 滑川町 嵐山町 小川町 川島町 吉見町 勝浦市 印西市 白井市 南房総市 酒々井町 長門川水道企業団 大井町 開成町 湯河原町 愛川町 加茂市 十日町市 妙高市 胎内市 黒部市 小矢部市 上市町 立山町 輪島市 羽咋市 内灘町 志賀町 中能登町 小浜市 勝山市 あわら市 永平寺町 都留市 山梨市 韮崎市 甲州市 中央市 富士河口湖町 大町市 飯山市 東御市 軽井沢町 下諏訪町 辰野町 箕輪町 美濃市 山県市 飛騨市 岐南町 笠松町 養老町 垂井町 神戸町 大野町 池田町 北方町 御嵩町 下田市 伊豆市 小山町 森町 大井上水道企業団 愛西市 阿久比町 南知多町 美浜町 尾鷲市 鳥羽市 東員町 川越町 明和町 玉城町 米原市 日野町 宮津市 大山崎町 久御山町 与謝野町 養父市 朝来市 猪名川町 多可町 福崎町 香美町 五條市 御所市 宇陀市 平群町 三郷町 斑鳩町 上牧町 王寺町 河合町 大淀町 有田市 御坊市 新宮市 かつらぎ町 有田川町 白浜町 上富田町 串本町 湯梨浜町 琴浦町 江津市 井原市 高梁市 新見市 美作市 竹原市 府中市 庄原市 大竹市 安芸高田市 江田島市 熊野町 長門市 柳井市 美祢市 田布施・平生水道企業団 美馬市 三好市 石井町 北島町 西予市 松前町 砥部町 愛南町 安芸市 土佐市 須崎市 宿毛市 いの町 四万十町 豊前市 宮若市 朝倉市 みやま市 須恵町 筑前町 鹿島市 小城市 有田町 平戸市 松浦市 対馬市 壱岐市 西海市 時津町 新上五島町 人吉市 水俣市 上天草市 阿蘇市 長洲町 御船町 八代生活環境事務組合(事業会計分) 杵築市 豊後大野市 日出町 串間市 西都市 えびの市 三股町 国富町 高鍋町 門川町 枕崎市 阿久根市 いちき串木野市 志布志市 伊佐市 さつま町 北谷町 北中城村 中城村 与那原町