豊前市：簡易水道事業（法適用）【地方財政ダッシュボード】

経営比較分析表（2021年度）

経営の健全性・効率性について

受水費の増に伴い、令和2年度に引き続き経常収支比率が100％を下回り、赤字決算となった。令和2年度より経常収支比率が下がっており、更なる経営改善を図る必要がある。また、料金回収率は依然として100％を下回っており、一般会計予算からの繰入金で不足額を補填しているが、令和3年度は欠損金も発生し、厳しい経営状況である。一方で、施設利用率や有収率は類似団体平均値より高く、施設や管路の利用効率は比較的高いと思われる。

老朽化の状況について

管路更新率は類似団体平均より低い数値となったが、管路経年化率は減少傾向であり、有収率も上昇しているため、老朽管更新事業の成果によるものと推察される。引き続き老朽管の更新を計画的に行っていく予定である。一方で、配水施設等の老朽化が進んでいるため、今後は施設の更新や耐震化も計画的かつ効率的に進めていく必要がある。

全体総括

人口減少、事業用水の減、節水型家電・衛生機器等の普及により、今後も給水収益の低下が予想される。また、配水管や配水施設の老朽化による修繕費等の増による給水原価の更なる上昇が予想され、経営はより一層厳しさを増すことが懸念される。今後の安定した事業運営のために、更なる経費の見直しや、新たな水道の供給先の確保による給水収益の増に努め、老朽化施設の更新を計画的に進めていく必要がある。また、将来的な施設の共同化、事業統合、広域化推進など水道ビジョンに沿った中長期的な経営改革も検討し、持続可能な水道事業運営を図る。

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