経営の健全性・効率性について
①②各年度とも収支は黒字で欠損金もなく、健全な状況といえるが、平成27年度、28年度と経常収支比率が減少しており、今後も人口減少により収入は減少傾向にある。平成30年度より料金改定を行い収入確保を図る。③平成28年度も前年度より少し減少しているが、財務は安定している。しかし、現金預金は減少傾向にあるため料金改定も含め収益の増加に努めなければならない。④各年度とも類似団体平均値を上回っており、ここ2~3年も施設の更新が予定されているため今後は、料金改定を行い収入の確保に努める。⑤平成28年度も100%以下となっているため、平成30年度より料金改定を行い、回収率の向上に努めることとする。⑥平均値は下回っているが、今後も維持管理費の削減等、計画的な経営努力をしていく。⑦類似団体平均値を下回っており50%以下となっている。今後も人口の減少により給水量の減少が予想されるため、今後の施設更新の際にはダウンサイジング等施設規模を検討する必要がある。⑧計画的に漏水調査等を行い、有収率は徐々に回復してはいるものの依然として平均値を大きく下回っている。配水管の老朽化が激しく今後も計画的に漏水調査を継続し、早急な対応を行っていく必要がある。
老朽化の状況について
①有形固定資産減価償却率は、前年度より若干よくなっているものの52.63%と高い数値となっている。多くの施設が法定耐用年数に近づいて、老朽化が進んでおり、更新等の財源の確保に努める。②平均値は下回っているものの、経年化率は8.02%と、法定耐用年数を超えた数値が年々増加しており今後も増加傾向にある。計画的な管路更新を行っていく必要がある。なお、グラフには表示されていないが、H27年度の数値は5.12%となっている。③管路更新率は1.33%と減少はしているものの、ほとんどの施設、構築物は老朽化が激しく今後も計画的な更新工事を行っていく必要がある。なお、グラフには表示されていないが、H27年度の数値は1.95%となっている。
全体総括
現時点では、経営状況はおおむね良好であるといえる。しかし、施設及び管路の老朽化は市全体で進行しており、今後も計画的に老朽施設、老朽管路の更新を行っていく必要がある。企業債の償還、建設改良費の増加、減価償却費の増加が見込まれ、維持管理費の減少等経営改善の必要が生じてくることが予想される。また、人口の減少により給水収益も年々減少していることから、平成30年度より料金改定を行い収入の増加を図ることとする