経営の健全性・効率性について
供用開始から15年が経過し、グラフの推移を見ると、前年度と比較して、①収益的収支比率は、増加、④企業債残高対事業規模比率が、0%、また、⑤経費回収率については増加し、⑥汚水処理原価は大幅に減少し、⑧水洗化率も高い水準になっているが、一見、経営の健全性・効率性が図られているように見うけられるが、実際は、収入の使用料金のみで賄えてはなく、一般会計の繰入金(基準内)に依存しているのが現状である。また、⑦施設利用率は、類似団体平均値より高い水準になっているが、利用率が約40%代で推移しており、今後は、接続促進の普及・啓発活動を行い施設利用率の向上を図っていくとともに、維持管理の抑制など一層のコスト削減により経営の健全化を図っていく必要がある。
老朽化の状況について
供用開始から15年が経過しており、大規模な老朽化が進んでいないものの、今後、維持費や更新費用等が増加することが予想されるため、機能診断を実施し保全計画を策定し、計画的に施設等の更新を実施していく必要がある。
全体総括
汚水処理費に係る費用を使用料で賄えない状態が続いているのが実情である。大規模な老朽化が進んでいないものの、将来的には、維持費や更新費用等が増加することが見込まれることから、今後は財政計画を見直し、適正な使用料の収入の確保と汚水処理費等を削減することにより、健全な経営努力をしていく必要がある。