経営の健全性・効率性について
平成27年度に料金改定を行ったこともあり、料金改定以降は経常収支比率は100%を上回っており、料金回収率も改善が見られた。しかし、類似団体と比べると平均値を下回っており、今後施設の更新にかかる財源などを確保する為にも、経営改善に向けた取組を継続していかなければならない。累積欠損金比率は減少しているものの、まだまだ有している状態であり、0%となるよう経営改善を図っていく必要がある。流動比率においては100%を上回っているが、類似団体と比べると平均値を下回っている。企業債残高対給水収益比率は少しずつ改善してきてはいるが、類似団体の平均値には至っていない。施設利用率については、余裕があり特に問題はないと思われる。有収率は昨年と比べ若干減少しており、また、全国平均、類似団体と比べてもまだ低い状態にある為、有収率のさらなる向上に努めていかなくてはならない。
老朽化の状況について
有形固定資産減価償却率が高く、資産の老朽化が進んでいる状況であるが、施設を更新する財源の確保が難しい状況である。H27年度の管路経年化率及び管路更新率は、入力誤により0となっているが、管路経年化率は10.02%、管路更新率は0.30%である。管路経年化率は類似団体より低くなってはいるが、H28年度は管路更新率0%と更新が行えておらず、管路の老朽化は進行している。必要な財源を確保しつつ計画的な更新が必要である。
全体総括
平成27年度に料金改定を行ったことにより、料金改定以降は経常収支比率は100%を上回っており、累積欠損金比率も減少してきている。今後とも費用の抑制及び収益の確保において改善を行い、累積欠損金比率を0%に近づけるよう努める。有収率についてもさらなる向上の為、効率的に漏水修理を行っていく必要がある。施設及び管路の老朽化が進んでおり、必要な財源を確保しつつ計画的な更新が必要である。