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平成19年度にかけては微増していたものの、リーマンショックに端を発した長引く景気低迷による個人・法人関係の税収の減少により平成20年度から下落傾向が続き、平成22年度は1.03(対前年度比0.06ポイント減)となっている。行政改革大綱(平成18年度~平成27年度)における定員管理・給与の適正化(全職員ベース、10年の計画期間で60人の人員削減)により、平成22年度の達成率は53,3%となったが、今後は北名古屋市総合計画に沿った施策の重点化に努め、活力あるまちづくりを展開しつつ、行政の効率化に努めることにより、財政の健全化を図る。
経常経費は前年度比5億1,576万円の大幅な増となった一方で、経常収入である地方特例交付金や普通交付税等の経常一般財源が前年度比2億9,681万円の微増となったため、平成22年度は89.6%となり(対前年度比0.3ポイント増)、財政の硬直化が進んでいる。扶助費や公債費といった義務的経費が前年度比14億4,008万円の増(対前年度比17.1ポイント増)となっており、定員管理・給与の適正化による人件費の削減や受益者負担に基づく自主財源の確保等行政改革への取組を通じて義務的経常経費の削減に努め、現在の水準を維持する。
平成21年度まで類似団体を下回っていたが、本年度は前年度比1万3,359円増(対前年度比13.1ポイント増)となり類似団体を上回った。要因としては、小中学校において実施したパソコン等学校情報通信技術環境整備事業による備品購入、一部事務組合で行っていたごみ処理業務を委託で行うようになったこと等が影響し、物件費が前年度比10億9,999千円の増(対前年度比25.0ポイント増)となったためである。今後は「北名古屋市行財政改革行動計画」に基づき、公共施設管理運営の見直しをはじめ、公共施設の使用料及び各種手数料の見直しを図り、コストの低減を図っていく方針である。
給与の適正化に取り組んでいるなか、平成21年度に確立した昇格制度により職員の能力向上を図っている。指数は、前年度比1.7ポイントの増となっているが、集中改革プランに基づく時間外勤務の削減等を進めている。類似団体平均の中では未だ低い水準にあるものの、今後とも北名古屋市総合計画に沿った給与の適正化及び定員管理の適正化に努める。
類似団体の平均を下回っており、人口千人あたり職員数が対前年度比0.12ポイント減となった。今後も引き続き退職者不補充や勧奨退職等による職員数の削減により、適切な定員管理に努める。
過去からの起債抑制により、類似団体の中では大きく下回っているが、臨時財政対策債など財源不足への対応として、起債額が増加していることから比率が上昇することが見込まれる。普通建設事業については、今後とも緊急度・住民ニーズの的確な把握をした上で実施する事業を取捨選択し、起債に頼ることのない財政運営に努めるとともに、算入公債費等に算入される地方債を有効活用し、健全な財政運営に努める。
過去からの起債抑制により、類似団体の中では大きく下回っている。今年度については、地方債の残高が新規発行債により8億9,099万円増加(対前年度比5.74ポイント増)、公営企業債等繰入見込額が下水道事業債の残高の増加により7億1,838万円増加(対前年度比9.21ポイント増)、結果全体として対前年度比3.1ポイント増加した。今後も臨時財政対策債の発行や下水道事業の進捗による公営企業債が増加することが見込まれるため、比率が上昇することが考えられる。地方債を発行する際には、基準財政需要額に算入される地方債を優先的に活用し、健全な財政運営に努める。
類似団体平均と比較すると、人件費に係る経常収支比率は平成21年度より差が小さくなってきてはいるものの、引き続き類似団体平均を下回っている。要因としては、行政改革大綱(平成18年度~平成27年度)における、指定管理者制度の導入などによる委託化(物件費の増加)が進んだことと定員管理・給与の適正化(平成22年度末時点の達成率は53.3%)などで人件費の削減を図った。今後とも行財政改革への取組を通じて人件費の低減に努める。
物件費に係る経常収支比率が高くなっているのは、平成22年度から一部事務組合で行っていたごみ処理業務を委託で行うようになったことが大きな要因である。また、行政改革大綱に基づき、業務の民間委託等を推進し、人件費から物件費へのシフトがおきていることも一因である。このことは、物件費が上昇しているのに対し、人件費が低下傾向にあるという比率の推移にも現れている。今後も児童館の管理・運営など順次民間への委託を進めていく方針である。
扶助費に係る経常収支比率が類似団体平均を上回り、かつ上昇傾向にある要因として、障害者自立支援関係経費及び生活保護費の大幅な増加等に伴う福祉関係経費の増加、また子ども手当の制定が挙げられる。今後はさらに義務的経費の抑制を課題とし、限られた財源の重点配分に努める。
類似団体平均より下回っているが、対前年度比で0.5ポイント上昇した。これは、経常経費一般財源についてみると、公共下水道事業の進捗を図るため、公共下水道事業特別会計繰出金が前年度比6,522万円増、国民健康保険繰出金は前年度比924万円増、後期高齢者広域連合負担金は4,877万円増など、全体として比率が上昇したためである。今後とも、下水道事業については、経費を節減するとともに、独立採算の原則に基づいた料金の見直しによる健全化、国民健康保険特別会計においても国民健康保険料の適正化を図ることなどにより、税収を主な財源とする普通会計の負担を減らしていくよう努める。
平成22年度は、一部事務組合で行っていたごみ処理業務を委託で行うようになったことを主たる要因として、対前年度比2.9ポイントの減少となったが、引き続き類似団体平均を上回っており、その要因としてはし尿処理や消防業務を一部事務組合で行い負担金として支出していることが挙げられる。今後とも、総合計画に基づき、事務事業の見直しを行うとともに外郭団体に対する補助金を精査していく方針である。
類似団体平均を下回っているが、地方債残高の増加の影響で、経常収支比率における公債費は対前年度比0.6ポイント上昇となった。今後も庁舎の耐震整備事業、下水道整備事業等が控えているため、地方債の新規発行を伴う普通建設事業を取捨選択し、公債費の増加を抑え健全財政の維持に努める。
類似団体平均を上回っている状況が続いており、これは、物件費、補助費等の経常収支比率が類似団体を大きく上回っていることが要因として考えられる。今後は合併特例債、臨時財政対策債等の公債費の増加が予想されるため、、事務事業の見直しを更に進めるとともに、すべての事務事業の優先度を厳しく点検し、優先度の低い事務事業について計画的に廃止・縮小を進め、経常経費の削減に努める。
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