経営の健全性・効率性について
経常収支比率は概ね良好である。しかしながら、漏水等の影響により料金回収率は100%を下回っている。また施設の供用開始が平成6年と比較的新しいため、企業債残高が高額である。現在は高料金対策繰入金により費用を賄っている状況である。平成35年度以降は企業債の償還が完了し、給水原価が低くなる予定である。
老朽化の状況について
供用開始が平成6年であり、保有する資産のほとんどが創設当初のものであるが、比較的新しいことから、更新を実施していない。そのため有形固定資産減価償却率が全国平均を大きく上回っている。償却期限が到来する10~20年後には更新需要が集中することが予想される。平成27年度に策定した池田町水道事業ビジョンを基に、健全で安定した事業運営を目指している。中長期的な水道施設の更新と資金確保を実現させるため、アセットマネジメント手法による更新需要及び財政収支見通しの検討を行う。
全体総括
有収率及び施設利用率が類似団体平均を下回っているが、これは漏水による要因が大きい。施設の稼働状況が収益に反映されていないのが現状である。また、安定的な水供給に向けて、耐震化も重要な課題である。平成28年度に策定した経営戦略を基に、計画的かつ合理的な経営を行い、持続可能な経営体制を目指す。