地域において担っている役割
外来診療においては内科~歯科口腔外科まで25診療科の外来を行っている。入院診療については、一般病床、地域包括ケア病床、回復期リハビリテーション病床、医療療養型病床、緩和ケア病床を有し、附帯事業として訪問リハビリ、訪問看護を展開し、入院から退院、退院後の在宅生活への医療・介護の提供を行い、患者様のトータルケアを目指す諏訪圏~八ヶ岳西麓の医療を支える中核的な総合病院。また八ヶ岳西麓の救急拠点病院。
経営の健全性・効率性について
①・②について、患者数は前年度より若干下回ったが、診療報酬単価の増に取り組んできたため、医業収益は増となった。しかしながら給与費等の伸びもあったため医業収支はほぼ前年度並みとなった。経常収支自体は医業外収益の増などにより前年度より137,817千円改善している。今後は患者数確保はもちろんだが、手術による出来高収益の増を病院一丸となって取り組んでいきたい。この出来高収益増が達成できれば、自然と診療単価も上がると見込む。また費用に関しては近隣病院への人的支援などにより、人件費の抑制に取り組んでいき健全化を図っていきたい。
老朽化の状況について
①の有形固定資産減価償却率は35.1%で今後も微増もしくは横ばいの予定。②の器械備品減価償却率は45.8%で今後も微増もしくは横ばいの予定。③の1床当たりの有形固定資産はほぼ平均値並みである。③の1床あたりの有形固定資産がH28年度より急にあがっているのは、平成25年より第3期増改築工事が行われており、H28年度に完了。その間は建物仮勘定にて処理されており、H28年度末に仮勘定を精算し、資産取得処理を行ったため。
全体総括
医業収支比率95.6%、病床利用率89.6%であり、前年度同様患者数が多く、保有する医業資源を有効に活用した収益は確保できているが、手術件数が増加せず出来高収益の確保ができなかったことにより、前年度同様費用に見合う収益が確保できていない。医師も含めた人的資源が豊富ということは昨今の世の中の病院事情からみればプラス要因と捉えるべきだが、経営バランスを考慮し、外部への人的支援による人件費抑制も取り組んでいかざるを得ない状況と認識している。老朽化の状況については、現在大きな問題等はないと考える。以上のことから患者確保・手術出来高収益の増、人件費の抑制、組織市村からの繰入金増などにより、収支バランスの均衡、安定を図っていく。