南箕輪村:公共下水道

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末端給水事業 農業集落排水施設 公共下水道


収録データの年度

2023年度 2022年度 2021年度 2020年度 2019年度 2018年度 2017年度 2016年度 2015年度 2014年度

経営比較分析表(2021年度)

20102011201220132014201520162017201820192020202190%100%110%120%130%140%150%160%170%180%190%累積欠損金比率
2010201120122013201420152016201720182019202020210%100%200%300%400%500%600%流動比率
20102011201220132014201520162017201820192020202155%60%65%70%75%80%85%90%95%100%経費回収率
2010201120122013201420152016201720182019202020210.19円0.2円0.21円0.22円0.23円0.24円0.25円0.26円0.27円0.28円0.29円0.3円0.31円汚水処理原価
20102011201220132014201520162017201820192020202146%48%50%52%54%56%58%60%62%64%66%68%70%72%施設利用率
20102011201220132014201520162017201820192020202176%78%80%82%84%86%88%90%92%94%水洗化率

経営の健全性・効率性について

平成3年度から始まった下水道工事は平成22年度には村全体を網羅し、平成23年度以降は維持管理を主とした事業運営に切り替わりました。工事費の縮減に伴う人員の適正配置により、人件費の削減を図り、現在の経営規模に至っています。近年の全国的な人口減少の中で、当村では年々人口が増加しており、水洗化率の向上と相まって、使用料収入も増加傾向にあります。累積欠損比率については、類似団体平均値と比較し上回っていますが、これは企業債を発行し集中的に設備投資して下水道の普及に伴う住環境整備をしてきたことによるものです。下水道整備は概ね完了し、ピークを令和2~5年度に向かえる企業債返還に伴い、累積欠損金は減少していくことが予想されます。しかし、今後は老朽化に伴う下水道施設の改築・更新などの費用が増えることが想定されることから、下水道ストックマネジメント計画などに沿って、投資の効率化、事業の平準化に努めていきます。経費回収率については、全国平均より下回っていますが、類似団体平均値との比較においては19.67ポイント上回っております。平成29年度に使用料増額改定を行っておりますが、接続人口の減少による使用料収入の減少・老朽化に伴う設備更新費用の増加など、将来を見据えた収支バランスおよび比較的安価な近隣市町村使用料との整合性に鑑み、令和5年度に新たな料金体系を検討していく予定です。汚水処理費の削減に努め、経費回収率を100%の水準に近づけるよう経営努力もあわせて続けていきます。汚水処理原価については、人口の増加に伴う有収水量の増加、管理業務コスト削減・太陽光発電活用による電気使用量削減など維持管理費の抑制により、類似団体平均値を下回っていて、堅調に低下しています。今後も維持管理費を抑制する取組みを進めていきます。水洗化率については、人口が増加する中にあっても、年々上昇しており、令和3年度においても類似団体平均値を大幅に上回っています。水洗化率100%を目指して、今後も普及推進していきます。将来的には人口減少による減収も見込まれるため、時代の変化や、国及び県の施策の動向に注視しながらより一層効率的かつ健全な経営を行っていきます。
2010201120122013201420152016201720182019202020210%5%10%15%20%25%30%35%40%45%50%55%有形固定資産減価償却率
2010201120122013201420152016201720182019202020210%管渠老朽化率
2010201120122013201420152016201720182019202020210%管渠改善率

老朽化の状況について

有形固定資産減価償却率については、類似団体平均値を上回っており、法定耐用年数に近い資産が多いことを示していますが、下水道ストックマネジメント計画に基づき、耐震化などの改良・長寿命化を意図した修繕を効率的に行っています。この結果として、管渠改善率については類似団体平均値を上回っています。年々老朽化が見込まれる管渠、処理場、ポンプ等の維持管理の機能維持・向上を図るため、収入の面では料金改定・有利な補助金および起債の活用による財源の確保、支出の面では経費の見直し・広域的な観点からの事業などの統廃合による経費の削減を検討し、施設の改築・更新・修繕を計画的かつ効率的に行っていきます。

全体総括

財政面では、下水道整備のため多額の設備投資を行ってきたことにより、企業債残高は令和3年度末時点で約39.8億円ですが、平成20年度の約78億円をピークに年々減少しています。今後は投資効果を見極めながら、LCCを考慮した上で更新・維持管理を主体とする効率的な設備投資を行っていきます。経営面では、全国的には人口減少等で使用料が減収となる中で、当村は増収傾向であります。要因として、恵まれた住環境による転入者の増加や未接続者への接続推進による下水道への接続率の向上が考えられます。平成23年度と平成29年度に使用料の増額改定を行いましたが、将来的な人口減少に伴う減収・下水道ストックマネジメント計画・物価動向など見据えた上で、適正な使用料体制を構築するため、令和5年度中に料金改定を検討すると共に、下水道料金の未収金解消にも努めていきます。事業面では、平成24年度に効率的・効果的な事業運営を目指し、農業集落排水施設処理場を廃止し、公共下水道事業に統合したことにより、施設の維持管理費の抑制に努めてきました。今後も平成28年度策定の経営戦略、令和元年度策定の下水道ストックマネジメント計画に沿って事業を行い、健全経営を目指していきます。