越前町：簡易水道事業（法適用）

経営の健全性・効率性について

①経常収益比率については、他会計負担金に依存しているため１００％を上回っているが、③流動比率は減少傾向にある。また⑤料金回収率は約６０％と低く、適切な料金収入を確保する必要がある。②累計欠損金比率については１０％未満と年々減少傾向にある。④企業債残高対事業規模比率から見ると、類似団体平均の約３倍で推移しているが、当町は平成１７年度の町村合併から上水道区域の併合事業を行い、事業は完了しているが、今後も類似の比率で推移していくものと考えられる。⑥給水原価についても類似団体平均を上回っており、維持管理費の削減といった経営改善が必要である。⑦の施設利用率は高い水準で推移しているが、⑧の有収率は７８％と低く、施設の稼働状況が収益に結びついておらず、今後は施設の点検や漏水調査等を行っていく予定である。

老朽化の状況について

①有形固定資産減価償却率は３３％と類似団体平均を下回っているが、平成１７年度の町村合併に伴う上水道区域の統合事業を行う際に、管路の所々を布設替えを行っているものの、古いものでは平成５０年代の下水道工事と同時埋設したものが残っているため、有収水量率は前年度比マイナス３％となっている。また浄水・配水施設についても、平成８年度からの朝日地区簡易水道統合事業で整備されており、約２０年が経過しているため、早急に老朽化対策を行う必要がある。

全体総括

現在、当町では給水率９９％を超えているが、町村合併から１０年が経過した今日、施設の老朽化や人口の減少等を踏まえ、自主財源の確保はもとより、効率よい事業運営を余儀なくされている。今後は、長期的視野に基づき、計画的に簡易水道区域の統廃合や料金改定等の施策を実行していく必要がある。