地域において担っている役割
当院は北村山地域唯一の急性期医療を担う基幹病院であり、365日24時間体制で救急医療への対応を行っています。当院の特色でもある人工透析や温泉を活用したリハビリテーション医療等の機能を強化しながら、急性期医療と回復期医療の充実を図っています。
経営の健全性・効率性について
平成30年度決算は、純利益の計上にはならなかったものの、前年度に比べ入院・外来とも患者数が増加し、大幅な増収となり、費用の増加を上回りました。そのため、①経常収支比率及び②医業収支比率が改善し、また、⑦職員給与費対医業収益比率についても改善する結果となったところです。なお、④病床利用率については、入院患者数の増加に加え、平成30年4月より許可病床を360床から300床に減じた影響があり、16.2ポイントの大幅な上昇となりました。
老朽化の状況について
東棟が築46年、西棟が築28年を経過しており、特に東棟の老朽化が著しい状況です。①有形固定資産減価償却率が類似病院平均を大きく上回っていることからも見て取れます。②器械備品減価償却率においても、高額な備品(電子カルテ)の更新を平成27年度に行ったため、平成27~29年度は類似病院平均を下回ったものの、平成30年度は再び類似病院平均を上回り、老朽化が進んでいます。
全体総括
当院独自の中期財政計画に基づいた他会計負担金の繰入を行いながら、最重要課題として医師・看護師等医療スタッフの確保に努め、患者数の増加、更には収益の増加を図ります。また、平成30年度から始まった外来エリア改修工事等老朽化が著しい施設の整備や医療機器等の設備整備を計画的に行い、老朽化が診療に支障を及ぼすことのないよう努めます。今後も、地域住民が求める医療を安定的に継続して提供していけるよう、新改革プランを反映させた中期財政計画をローリングによる見直しを行いながら、健全経営に努めます。