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平成24年度から0.42の横ばいで、平成28年度も同様に0.42で、類似団体においても下位のランクに属している。これは、市の産業構造が中小企業や農林水産業を中心としており、歳入における市税の割合が低く、財政基盤が弱いことが要因である。今後とも、的確な課税客体の把握と徴収率向上に努めるとともに、総合計画に基づく事業の重点化などにより歳出抑制に努め、財政計画に基づく適正な財政運営を行う。
平成28度は、償還完了に伴い公債費が減少したが、物件費及び扶助費等の増加により、歳出全体としては増加した。一方歳入は、地方税が増加したが、地方消費税交付金及び地方交付税の減少が影響し、歳入全体としては大きく減少したため、経常収支比率が悪化した。今後も、人件費の適正化や公共施設等総合管理計画に基づく公共建築物保有量の削減を図るとともに、事務事業の点検、見直しを進め義務的経費の削減に努める。
団塊世代の大量退職に伴う給与平均額の低下に伴い職員給は減額したが、退職金の増加などにより、人件費は増加した。また、平成28年度は、平成27年度に引き続き国の交付金を活用した事業などの実施や、ふるさと寄附金の増加に伴う返礼品に係る経費の増加が大きく、物件費全体としては過去5年間では最大の数値となった。また、類似団体を大きく上回るのは、1市6町2村の大型合併により、類似団体と比較すると職員数が多いためである。よって、今後は、事務事業の見直しなどによる物件費の削減及び公共施設等総合管理計画に基づく公共建築物保有量の削減による維持管理経費の削減に努める。
平成27年度と同水準であり、全国市平均、類似団体との比較においては、依然平均を下回っている状況である。今後も、給与については、国や他の地方公共団体及び地域の民間企業の給与水準を考慮しながら適正化に努める。
大型合併により類似団体と比較し職員数が多く、また、市の面積が広いことにより支所・出張所を配置せざるを得ず、平成28年度の職員数は類似団体平均を2.11人上回る9.17人となっている。平成24年度と比較すると、類似団体が0.63人の増加に対し、0.42人の増加となっている。また、平成27年度と比較し職員数は8人増加しており、人口減の影響もあり人口千人当たり職員数は0.16人の増加となった。今後は、唐津市定員管理計画に基づき、適正な定員管理に努める。
平成28年度は元利償還金が減少したため、14.1%と平成27年度と比較し1.1ポイント減少となった。しかし、類似団体との比較では、5.5ポイント上回っており、依然として高い比率である。今度とも、唐津市財政計画の数値を目標に公債費の抑制に努めるとともに、公営企業の経営健全化による繰出金の削減を図るなど健全な財政運営に努める。
平成28年度は、設立法人等の負債額等負担見込額の減少や充当可能財源である基準財政需要額算入見込額が増加したが、平成28年度の地方債借入の増加により、一般会計等に係る地方債の現在高が増加したため、前年度より比率が上昇し、130.8%となった。類似団体平均と比較すると77.7ポイント上回っており高い水準となっている。今後も、公営企業の経営健全化による繰出金の削減を図るとともに、ふるさと寄附金基金や財政調整基金などの充当可能財源を確保し、財政の健全化に努める。
人口千人当たりの職員数が類似団体と比較して多いため、平成28年度の人件費にかかる経常収支比率は、類似団体平均より5.2ポイント高い27.4%となっている。大型合併後、唐津市定員適正化計画を策定し、職員数を削減してきたが、今後は行政サービスの低下や市政の運営に支障をきたさないことを念頭に、公務員制度の見直しなどにも対応し、適正な規模を確保しつつ、組織機構の見直しや業務改革などを進めるなかで人件費の適正化に努める。
平成28年度の物件費に係る経常収支比率は、平成27年度より0.7ポイント上がり、14.0%となった。また、類似団体との比較においては、0.4ポイント低くなっている。今後も、唐津市財政計画に基づき、徹底した事業選択やスクラップアンドビルドを実施し、経費削減に努める。
平成28年度の扶助費に係る経常収支比率は、教育・保育施設給付費、障害福祉サービス費、子どもの医療費助成費などの増加により、平成27年度と比較して0.6ポイントの増加となった。類似団体と比較して1.4ポイント下回ってはいるが、今後も増加が見込まれることから、適正な執行などにより、経費削減に努める。
その他に係る経常収支比率は、平成27年度より0.5ポイント増加しており、類似団体平均と比較すると1.1ポイント下回っている。内訳は、後期高齢者医療や介護保険などの特別会計への繰出金が多いが、今後は、保険料や使用料などの適正化による経営の健全化を図るとともに、経費削減などを行い、繰出金の抑制に努める。
補助費等に係る経常収支比率は、平成24年度の3.3%からほぼ横ばいの状況であったが、平成28年度は平成27年度同様2.9%となり、類似団体平均を7.1ポイント下回っている。また、類似団体と比較して低い理由としては、合併市町村で構成していた一部事務組合の事務を直営で行うようになったためであるが、今後も、各種団体などに対する補助金について、過剰、不適当なものがないか十分精査し、見直しや廃止を行う方針である。
平成28年度の公債費に係る経常収支比率は、平成27年度同様22.2%であった。類似団体平均と比較すると5.0ポイント上回っており、公債費の負担は非常に重いものとなっている。現在活用している地方債は、旧合併特例債など交付税算入額が大きいものが中心であり、実負担は軽減されているが、今後とも唐津市財政計画の数値を目標に公債費の抑制に努める。
公債費以外に係る経常収支比率は、平成27年度より2.7ポイント増加している。この要因については、各項目に記載したとおりであるが、人件費、扶助費及び物件費の増加、地方交付税の減少が主な要因である。また、類似団体と比較して数値が低いということは、逆の見方をすれば人件費や公債費の占める割合が高いということであり、今後は、事業の選択と集中により公債費の発行を抑制するとともに、人件費の適正化、事務事業の点検、見直しなどを行い、各経費の削減に努める。
本市の有形固定資産減価償却率は、72.1%と高い水準にあり、施設の老朽化が進んでいる。平成28年に策定した公共施設等総合管理計画において、今後、個別施設計画を策定し、施設のライフサイクルコストの削減などについて具体的に定め、施設の維持管理を適切に進めていくこととしている。
平成17年の市町村合併後、新市の均衡ある発展のためのインフラ整備を進めてきたことにより、将来負担比率は類似団体と比較して高い水準にある。また、市町村合併前の旧市町村単位で整備された数多くの施設の老朽化も進んでいる。平成28年に策定した公共施設等総合管理計画において、既存施設を更新する場合は原則として複合施設とし、利用状況及び将来人口を見据えたうえで規模を決定し、公共建築物の保有量の削減を図ることとしている。
将来負担比率、実質公債費比率とも類似団体と比較して高い水準にあるが、近年は低下傾向にある。将来負担比率が低下している主な要因としては、市町村合併前に各市町村で発行された地方債の償還終了、唐津市定員適正化計画に基づく退職者の不補充などによる職員数の縮減による退職手当負担見込額の減少などが挙げられ、数年は低下傾向が続くと思われるが、今後は合併特例債を活用した大型事業の執行が予定されており、将来負担比率、実質公債費比率ともに増加に転じることが予測されるため、これまで以上に公債費の適正化に取組んでいく必要がある。
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