経営の健全性・効率性について
当町の水道事業は、上水道・簡易水道(2箇所)を一体として経営しています。平成23年に料金改定(約10%)を実施し、経常収支及び料金回収率は改善し、平成24年度には累積欠損金も解消でき、経営は一定改善しています。しかし、類似団体と比較しても企業債残高対給水収益比率の高さが突出しています。近年は、繰出基準に該当する有利な企業債以外、起債を抑制し支払利息の削減に努めています。
老朽化の状況について
平成20年度に策定した「基本計画」に基づき基幹管路及び施設の更新・耐震化を病院・災害時避難所等の施設への給水を考慮し、優先度を設定して進めています。近年は耐用年数に満たない石綿セメント管(昭和55~56年布設)の耐震化を優先的に行っているため、管路更新率は上がっても管路経年化率は下がらない状況です。また、それに伴い有収率も低下の傾向にあります。
全体総括
人口減少・節水意識の高まりによる水需要の減少、耐震化・水質保全への対策等に伴うコスト増加、職員の異動による技術継承の問題等、小規模事業者が抱える課題は山積しています。平成28年度末までに、将来にわたって安定的に事業を継続していくための中長期的な経営計画を策定し、合理的な施設の運用を行った「投資試算」とそのために必要な「財源試算」を均衡させた収支計画を立て、経営基盤の強化と財政マネジメントの向上に取り組んでいきます。