橋本市：橋本市民病院

地域において担っている役割

当院が属している橋本医療圏は１市３町で構成されており、圏域の基幹病院として圏域の北東に位置している。二次救急病院として地域の救急医療を担い、災害拠点病院、がん診療連携拠点病院やへき地医療拠点病院としての役割も担っている。

経営の健全性・効率性について

【経常収支比率・医業収支比率・入院、外来患者1人１日当たり収益・職員給与費対医業収益比率】H29年度は、入院、外来患者１人1日当たり収益が前年度に比して増加した事により、経常収支比率、医業収支比率の改善に繋がっている。今後も入院、外来患者1人1日当たりの収益の増加対策として、新規入院患者、紹介患者確保の為、地域連携室の更なる強化に努める。また、職員給与費対医業収益比率の改善においても、収益改善が大きな要因となっている。【病床利用率】HCU、地域包括ケア病棟、一般病棟を効率的な病床機能分化を行うことにより、年々増加傾向であり、類似団体と比して高い水準にある。

老朽化の状況について

【有形固定資産減価償却率】類似団体と同水準にあるが、H16年度に新築移転しており、H32年度で建物附属設備の耐用年数の終期を迎える予定である。建替え等は予定していない為、有形固定資産減価償却率は増加見込みである。【器械備品減価償却率】類似団体と比して高い水準にあり、今後計画的に更新していく必要がある。H27年度から高額医療機器の更新を始めており、H27年度はCT、H28年度はMRI、H29年度は血管造影撮影装置を更新した。今後も、医療の質を保つ為に計画的に医療機器の更新を行う予定である。【1床当たり有形固定資産】類似団体と比して高い水準にある。H16年度に新築移転した際の取得原価が約7割を占めており、大きな要因となっている。

全体総括

経営の健全性・効率性においては、類似団体と比して良好である。職員給与費対医業収益比率は年々増加し、それに伴い経常収支比率、医業収支比率が年々悪化していたが、H29年度においては、改善された。しかし、職員数が年々増加しており、給与費が増加している事から、収益状況が悪化すると、一気に職員給与費対医業収益比率が悪化すると見込まれるため、今後も安定した病院経営に努める。また、上記で記載した通り、職員数が年々増加している為、今後の採用計画の見直しも必要となってくると思われる。老朽化の状況においては、老朽化が進んでおり、計画的に更新する必要がある。しかし、更新後には、減価償却費を含む医業費用が増加となるため、安定した病院経営が求められ、それに努める。