地域において担っている役割
当病院は、玉名地域で最も多くの病床数を抱え、地域の中核を担う病院である。救急告示病院として、病院群輪番体制により地域の二次救急を担っている。平成9年に有明保健医療圏域内で唯一の災害拠点病院の指定を受け、災害時の救急医療の拠点機能も果たすとともに、地域医療支援病院として、地域の医療資源を支えており、また、公立病院として、地域の民間病院が困難な高度医療、救急・小児等の不採算・特殊部門に関わる政策的医療の提供を行う急性期病院としての重要な役割を担っている。
経営の健全性・効率性について
平成29年9月まで地方公営企業法全部適用、平成29年10月より地方独立行政法人化しており、経営比較分析に関しては上半期分の計上となるため、前年と比較すると低い数値となっている。平成29年度上半期、下半期を合算すれば病床利用率、外来患者一人一日当たり収益に関しては、類似病院の平均値を上回っているため概ね良好な運営状態を維持していると考えられる。
老朽化の状況について
平成29年10月の地方独立行政法人化に伴い、所有していた固定資産を新設法人に移管しているため当該値の計上はない。現在、昭和56年建設での建物で耐震化の基準を満たしていない病棟があるが、今回進行中の新病院建設が平成32年度中には、開院予定である為、現在の施設でその間は対応する。医療機器については、老朽化が進んでいるものは、新規更新を行い、使用可能なものについては移設する。
全体総括
平成29年10月に経営形態を地方公営企業法全部適応から地方独立行政法人へ変更し、平成30年4月に玉名郡市医師会立玉名地域保健医療センターと経営統合することが決定した。病院経営の最重要課題である医師確保については、常勤医師数を平成28年度の50名から64名へと増員する事が出来た。結果として血液内科の新設、皮膚科医師の常勤化、腎臓内科・循環器内科・総合診療科それぞれの医師増員による機能強化ができた。