沼津市：簡易水道事業（法適用）【地方財政ダッシュボード】

経営比較分析表（2014年度）

経営の健全性・効率性について

沼津市の簡易水道事業は、井田地区を給水区域としており、平成26年度現在、給水人口74人と事業規模は小さい。総収入と総費用の比較で表される①収益的収支比率は100％を超える年（黒字）もあれば、超えない年（赤字）もあるなど、安定していない。これは井田地区の地域性によるもので、定住人口が少なく、観光が主な産業である同地区においては、観光客数に水道使用量も左右されるためであると考えられる。１㎥当たりどの程度経費がかかっているかを表す⑥給水原価は、全国平均や類似団体平均より低く、ある程度効率の良い維持管理ができていると考えられるが、給水に係る経費がどの程度水道料金で賄えているかを表す⑤料金回収率はかなり低い数値であり、水道料金のみでは経営が成り立っていないことが示されている。

老朽化の状況について

特別会計のため、管路経年化率は示されていないが、昭和５３年に整備している管路が多く、今後計画的な管路更新が必要となってくる。

全体総括

水道使用量は、観光客数で左右されることとなるが、井田地区の定住人口の増加は見込めないため、水道料金収入のみで維持管理に係る経費を賄うだけの増収は困難であると考える。また、⑥給水原価が示すように効率の良い維持管理を行えている為、大幅な経費削減も期待できない。このような中、住民生活に密着したサービスの安定的な提供、安定した経営基盤の強化を踏まえ、水道事業への統合を進めていく。

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