地域において担っている役割
急性期病院である旭中央病院の後方支援病院として、高度医療への入口となり、初期救急医療やトリアージを行うとともに、高度医療から日常生活への橋渡し役を担っている。
経営の健全性・効率性について
例年、指定管理者による病院運営で生じた収支不足額は市病院事業会計が補てんし、また、その市病院事業会計で生じた運営費不足額は市一般会計が補助しているため、経常収支比率は100%前後となる。しかし、医業収支比率で見ると、徐々に改善しているものの、地理的条件の悪さから高い給与費を提示しなければ医師の確保が難しいため、(職員給与費を含む)医業費用が医業収益を上回る状況が続いており、その不足部分は市からの繰入金(医療従事者人件費補てん交付金)で賄っている。また、当院は旧総合病院時代の許可病床数(336床)を引き継いでおり、実際の稼働病床数(91床)と異なるため、病床利用率が低水準となっている。なお、稼働病床数を基に算出した利用率は90%台で推移している。
老朽化の状況について
指定管理者(利用料金制)により病院運営を行っているため、協定書において、100万円以上の修繕工事や改修工事、50万円以上の資産購入は市が行うことと定められているが、市の財政状況が厳しいことから施設設備や医療機器等の整備が進んでおらず、減価償却率は平均を超えている。
全体総括
今後も市の財政状況は厳しいと見込まれているため、引き続き、医業収益の確保及び医業費用の削減に努め、繰入金の縮減を図る。また、施設設備及び医療機器等の整備については、市の財政状況を考慮し、老朽化が著しいもの、緊急性の高いものからを順次対応する必要がある。