東北町：簡易水道事業（法適用）【地方財政ダッシュボード】

経営比較分析表（2019年度）

経営の健全性・効率性について

今後も減少が予想される前年比98％の給水人口は、給水収益の減に直結される。これに反し老朽化する施設の維持更新費用は増加する見込みであるため、黒字決算の継続が必須であり、料金形態の大幅な見直しが迫られる。また、当事業は短期的な債務に対する支払い能力が類似団体平均値を大きく下回る。令和元年度末起債残高は2,293,235千円で給水収益の7倍弱であり、投資規模に対し給水収益が低い状態である。100％を求められる料金回収率については、91.50%であり、給水に係る費用が給水収益で賄えていないことが示されている。給水原価は190.68円と類似団体平均値を上回り、投資の効率化や維持管理費の削減等の経営改善が必要である。有収率においても、類似団体の平均値を下回っており、老朽管の建設改良により有収率を上げる事が急務である。

老朽化の状況について

令和元年度末の減価償却率は51.10％で類似団体と近似値ではあるが、当水道事業で保有する水道施設（管路・構造物・設備）は竣工当初の施設が多くあり、今後、対応年数及び現状を踏まえた更新需要を適切に把握し、財源確保を考慮した水道施設の計画的な更新が必要である。

全体総括

全体的な設備の老朽化に起因し、有収率が低下している。資金不足を解消し、重要度・優先度・老朽度に応じ更新需要を見極め、施設規模の適正化を図りながらの計画的な更新を進めるため、適切な料金設定、効率的な業務体系の整備を念頭にした事業展開が必要である。

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