地域において担っている役割
玉名地域で医療を確実に提供できるように、現在不足している24時間体制の救急医療の充実を主軸に、県北の基幹病院として、2.5次レベルの高度医療体制の機能充実を図ると共に、地域の医療機関との連携により、今後予想される高齢者の増加による在宅医療等地域完結型の医療提供の充実に努める。
経営の健全性・効率性について
各種経営指数を見ると、類似病院平均値を上回る良好な経営を行っていると思われる。その内、入院患者1人1日あたりの収益が平均値を下回っている原因として、小児科の入院、回復期リハビリ病棟の40床が単価を引き下げており、また医師数は増えたものの、収益の大きい外科医の数が少ないことが影響していると考えられる。平成26年度は公営企業会計制度の変更により、当年度分に加え前年度12・1・2・3月分の賞与引当金が必要なった事と当院の営業成績不振(病床利用率の低下に伴うもの)の二つの要因が重なり、経営指数が悪化した。
老朽化の状況について
昭和56年に建てられた本館と平成3年の新館からなる病院であるため、老朽化は否めない。本館は、耐震基準を満たしていないが、平成30年4月に、近隣の医師会病院と経営統合を行い、平成32年度中の新病院建設計画が進んでいる。
全体総括
今後、新病院開院に向けた現状としては、経営状況は、良好と思われる。新病院の建設コストが高騰しているなか、多額の起債借り入れを予定しているので、経営指数で書いた入院診療単価の引き上げには、必要になってくると予想される。