久万高原町:公共下水道

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経営比較分析表(2015年度)

経営の健全性・効率性について

依然として汚水処理原価が高く、経費回収率が低い状況である。浄化槽設置時の人槽算定基準が緩和され新築工事も年間数基程度は行われているが、山間地域の一人暮らしの高齢者は増加を続けており、建築年数の長い家屋等は延床面積が大きく、整備促進事業により、管理基数は年々増加している為、料金収入に対して維持管理費の増加は著しい。収益的収支比率が、グラフ上では回復傾向に見えるが、整備開始以降、約10年を経過している躯体も多くなってきており、送風機(ブロワー)等の本体修理や消耗品交換経費は流動的に増加傾向のままである。経費回収率は常に類似団体平均値を下回っており、起債等借入金への依存傾向が高く、使用料金の値上げ等が必要と思われる現状にあるが、維持管理(検査・清掃・修理等)への、必要経費の大幅な削減は容易でない。また、使用料金についても公共下水道事業及び農業集落排水事業との料金算定の公平性の関係があり、改善へ向けての効果的な施策の施行が課題となっている。施設利用率については、平均値を大きく下回っているが、浄化槽は各個別での処理となるため、この指標の限りではない。水洗化率については、合併処理浄化槽の接続は原則、水洗化としている為、100%となっている。

老朽化の状況について

浄化槽の躯体はプラスチック(FRP)製でできており、老朽化の心配はほぼ問題なく、単体整備であるため、管渠の改善は殆ど必要ない。しかし、ブロワー消耗品など経年劣化に伴う、修繕・交換等は年々増加する見込みである為、収益収支の状況も確認しながら、適切な維持管理を行う。

全体総括

汚水処理原価を下げ、料金回収率を上げる必要があるが、高齢化、人口減少のため、安易な料金改定は行えない。また、公共下水道事業、農業集落排水事業、浄化槽事業の使用料は公平性を保つために統一している。今後、平成28年度に策定する経営戦略を踏まえた上で、適切な料金設定を行うとともに、過疎化・高齢化に対応した、浄化槽の維持管理方法を検討し、経費の削減を行っていく。

類似団体【Cd2】

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