経営の健全性・効率性について
美唄市の公共下水道は、「①収益的収支比率」が100%未満であるため、不足分は一般会計からの繰入金で賄われています。「④企業債残高対事業規模比率」について企業債の返済ピークを過ぎ減少時期に移行していますが、類似団体と比較すると2倍以上高くなっています。「⑤経費回収率」については100%を下回る状態にあり、料金収入で賄われていない状況が続いています。「⑥汚水処理原価」については、有収水量、費用共に減少しているものの、汚水処理費割合が増加したため上昇に推移しています。「⑧水洗化率」については94.30%と類似団体よりも高いものとなっています。以上のことから、今後の経営改善に向け料金改定等についても検討を行ってく予定です。
老朽化の状況について
美唄市の公共下水道は、平成元年に供用開始がされた以降も管渠整備を進めてまいりました。平成23年度には整備地区がありませんでしたが、平成24年度からは再び整備を開始し、現在も継続中です。下水道管渠の標準的な耐用年数は40~50年と規定されており、このことから美唄市の下水道管渠は耐用年数まで到達していない状況ですが、令和2年度から老朽化対策としてストックマネジメント計画を策定し、この計画に基づき施設調査・点検・修繕を図りながら、維持管理に努めてまいります。
全体総括
美唄市の公共下水道は、平成元年に供用開始がされましたが、生活様式の変化や人口減少により収益率の減少、原価率の高騰が見られるため、今後は現在の生活の見直し等により、原価率・収益率を適正な水準へ移行する必要があります。経費回収率の100%以下が続き、汚水処理原価も年々上昇している傾向にあります。このことから、引き続き経費削減に努めるとともに、数年ごとの料金の見直しなどを行ってまいります。また、経営の健全化を確保するとともに、経営基盤の強化と適切な資産管理を図るため、令和5年度から、地方公営企業法を適用しています。