地域において担っている役割
救命救急センター、地域周産期母子医療センターを併設し、東予地域の三次救急機能や東予東部の周産期医療、小児救急医療を担うとともに、脳神経疾患、心臓疾患等の急性期医療や災害医療等を県民に提供する新居浜・西条圏域の中核病院
経営の健全性・効率性について
平成29年度は、収益については、入院延患者数が減少したものの外来延患者数及び外来単価の増加等により若干の増となった。費用については、材料費が増加したほか、賃借料等の諸経費が増加した。この結果、費用の増が収益の増を上回り、経常収支比率及び医業収支比率ともに前年度を下回ったが、単年度黒字を達成したことや、両比率ともに類似病院の平均値を上回ったことから、概ね健全な経営が確保できている。職員給与費対医業収益比率については、増加傾向にあり、類似病院の平均値を上回っていることから、更なる経費縮減及び医業収益の確保等により効率的な運営を図る必要がある。
老朽化の状況について
整備基本計画に基づき建替え工事を実施しているところであり、平成33年(2022年)7月の開院を予定している。医療機器については、工事の進捗を踏まえながら、計画的な更新を行っていく。
全体総括
愛媛県公営企業管理局では、愛媛県立4病院を対象とし、平成28年度から平成32年度までの5年間を実施期間とする愛媛県立病院中期経営戦略を策定し、「健全経営の確保」及び「病院ごとの機能に応じた経営体質の強化」を経営方針として①政策医療の強化、②地域医療機関との連携強化、③医師及び看護師等の確保・人材育成機能の強化、④4県立病院の連携促進等による機能強化、⑤施設の老朽化対策、⑥経営の効率化に取り組んでいる。本戦略においては、経常収支比率及び医業収支比率の数値目標を設定しており、平成29年度は経常収支比率は目標を下回ったが、医業収支比率は目標を達成できた。今後は、経常収支比率及び医業収支比率ともに数値目標が達成できるよう、更なる収益の確保や経費の縮減に努めたい。