地方独立行政法人徳島県鳴門病院：徳島県鳴門病院

地域において担っている役割

平成25年4月1日、徳島県が設立する地方独立行政法人となり、鳴門市を中心とした県北部地域や香川県東部及び兵庫県淡路島をも診療圏とする中核病院として、救急、小児、周産期、災害などの政策医療はもとより、地域医療支援病院や臨床研修指導病院などの役割を担うなど、総合的診療基盤を持つ地域の中核病院として、地域医療の充実と医療の質の向上に取り組んでいる。

経営の健全性・効率性について

①経常収支比率類似病院平均値を上回っているものの、入院・外来収益の増加など、引き続き収支改善に取り組む。②医業収支比率類似病院平均値を上回っているものの、100％未満となっており、引き続き医業収入の増加などに取り組む。③累積欠損金比率令和３年度決算により累積欠損金は一掃できたが、ポストコロナを見据え引き続き収支改善に取り組む。④病床利用率新型コロナ患者受入医療機関としての役割を果たすため、病棟閉鎖を行ったことから、前年を下回る結果となった。⑤入院患者1人1日当たり収益前年度より増加しており、類似病院平均値も上回っているが、高度な手術の増等に取り組み、単価の上昇を図る。⑥外来患者1人1日当たり収益前年度から微減となり類似病院平均値を下回っていることから、外来化学療法等の強化による収益増に取り組む。⑦職員給与費対医業収益比率前年度より比率が低下し、類似病院平均値も下回っているが、引き続き、職員給与費の適正な管理に努める。⑧材料費対医業収益比率前年度より比率が低下し、類似病院平均値も下回っているが、今後とも県立病院との共同購入等により材料費の縮減に取り組む。

老朽化の状況について

①有形固定資産減価償却率類似病院平均値を下回っているものの、既存建物の減価償却累計額の増や医療用器械備品の更新等に伴う減価償却累計額が増加していることから、より一層、計画的な整備に努める。②器械備品減価償却率類似病院平均値を下回っているものの、医療用器械備品の更新等に伴う減価償却累計額が増加していることから、より一層、計画的な整備に努める。③1床当たり有形固定資産類似病院平均値を大きく下回っているが、今後とも適正な管理に努める。

全体総括

平成25年4月1日の法人設立以降、収益・費用ともに増加が続く中、平成27年度以降は経常収支比率が赤字となっていたが、令和2年度に引き続いて令和3年度も黒字を確保し、累積欠損金を一掃することができた。今後の経営にあたっては、第3期中期計画に基づくアフターコロナを見据えた事業を着実に実施することにより、政策医療、高度先進医療の提供による地域医療の充実を図るとともに、経営の効率化、安定化に引き続き取り組む。