加西市：公共下水道

経営の健全性・効率性について

①経常収支比率は、100％を上回っており数値は良いですが、多額の一般会計繰入金を繰入していることも大きな要因となっています。②累積欠損比率については、近年黒字が続いているため改善しています。③流動比率については地方公営企業会計制度改正の影響により平成26年度に大きく下がりましたが、引き続き類似団体平均を大きく上回っています。④企業債残高対事業規模比率については、類似団体平均を大きく下回っており、公共下水道においては、適正な数値となっています。⑤経費回収率は、100％を超えており使用料で経費を賄えているといえます。⑥汚水処理原価は類似団体平均に比べて低くなっており、比較的経営の効率は良いといえます。ただし、短期間に下水道整備をしたことにより比較的施設が新しく減価償却費が高いため、汚水資本費については高くなっています。⑦施設利用率については本市には公共下水道の処理施設がないため比較できません。⑧水洗化率については、類似団体よりは高くなっているものの、引き続き水洗化の促進に努め、接続率の向上に努めます。

老朽化の状況について

①有形固定資産減価償却率は、類似団体と比べると数値が若干高く、平成２７年度末で30.63％となっており、全体の耐用年数は７割弱程度残っていることになります。②管渠老朽化率は法定耐用年数を超えた管渠はなく、管渠については比較的新しくなっています。

全体総括

当市の公共下水道事業については、ほとんどの指標において数値も良く、類似団体と比較しても良い状況であり、健全経営となっています。しかし、市の下水道事業全体としては、農業集落排水事業、コミュニティ・プラント事業の事業効率が悪いため赤字経営となっており、非常に厳しい経営状況です。今後も引き続き経費の節減と水洗化の促進に取り組みます。また、今後は経営戦略等を策定し、効率的な下水道経営に努めます。