地域において担っている役割
心臓血管疾患、脳血管疾患を対象とする高度専門医療の提供。循環器疾患を中心とした中・西播磨地域の救命救急センターとしての三次救急医療の提供。兵庫県知事の指定した新型コロナウイルス感染症重点医療機関。
経営の健全性・効率性について
2年度は、新型コロナ感染症対応による診療制限や病棟閉鎖に加え、受診控え等の影響による入院・外来患者の減少により、経常収支比率は前年度から改善したものの100%には届かず、病用利用率は大きく低下した。一方、高度専門医療(マイトラクリップ、インペラー等)を行っているため、患者1人1日当たり単価は全国平均に比べて高位にある。給与費比率は、製鉄記念広畑病院との統合再編に向けた計画的採用や新型コロナ対応手当支給の影響から上昇した。材料費比率は、高額な診療材料について、購入価格の適正化に取り組み、ほぼ横ばいとなっている。
老朽化の状況について
開院より39年が経過し、建物及び設備の老朽化が進んでおり、2022年に製鉄記念広畑病院と統合し新病院に移転予定である。なお、有形固定資産減価償却率は全国平均値を上回っている。
全体総括
新型コロナウイルス感染症重点医療機関としての役割を果たすため一定のリソースを確保しつつ、安定的な病院経営を目指して、病床利用率の向上・当院の強みである高度専門医療の推進(循環器内科のカテーテル治療・TAVI治療、心臓血管外科の大動脈ステントグラフト治療、脳神経外科の脳血管内治療など)・適切な診療報酬施設基準の取得・材料費の購入価格の適正化・委託の見直しなどによる経費の抑制に努める。令和4年度の製鉄記念広畑病院との統合再編、移転開院に向けて、着実に準備を進める。