地域において担っている役割
外来診療においては内科~歯科口腔外科まで25診療科の外来を行っている。入院診療については、一般病床、地域包括ケア病床、回復期リハビリテーション病床、医療療養型病床、緩和ケア病床を有し、附帯事業として訪問リハビリ、訪問看護を展開し、入院から退院、退院後の在宅生活への医療・介護の提供を行い、患者様のトータルケアを目指す諏訪圏~八ヶ岳西麓の医療を支える中核的な総合病院。
経営の健全性・効率性について
②の医業収支に関しては96.3%と平均値90.1%を上回っているが、他会計からの繰入も含めた経常収支は、平均値を下回っている。③の累積欠損金比率は11.3%で平均値76.3%を大幅に下回っている。④の病床利用率は87.9%で平均値72.6%を大幅に上回っており患者が多いことがわかる。反面⑤・⑥の患者1人1日当たりの収益は、平均値を5%ほど下回っている。⑦の職員給与費対医業収益は平均値を5%ほど上回っている。⑧の材料費対医業収益比率は平均値を下回っているが、患者1人1日当たりの収益とも関係している。
老朽化の状況について
①の有形固定資産減価償却率は29.8%で平均値49.8%を大きく下回っている。②の機械備品減価償却率は36.2%で平均値65.0%を大きく下回っている。③の1床当たりの有形固定資産はほぼ平均値並みである。
全体総括
医業収支比率96.3%、病床利用率87.9%であり、患者数が多く、保有する医業資源を有効に活用した収益は確保できているが、患者1人1日当たりの収益が低く、病床規模に比べて医師等の確保もできていることから収益に対する給与費比率が高くなっている。患者1日当たりの収益向上のため、開業医への逆紹介を積極的に推進し、紹介患者を中心とした外来診療へ多少なりともシフトしていく必要性がある。また外来と入院をトータル的に捉えた効率的な診療プロセスを推進する。老朽化の状況については、第3期増改築事業による建物の減価償却がH29年度より始まり償却費が約2億円増の見込みである。以上のことから収益増を図ると共に、給与費・その他の費用を抑制し収支バランスの均衡を図っていく。