地域において担っている役割
当医療センターは、一部事務組合による伝染病院として、大正14年に開設されて以来、西多摩及び秋川流域の中核的な公立病院として、3市町村をはじめとする広域診療を行い、住民の健康、福祉を担ってきました。現在では、秋川流域における急性期基幹病院として、二次救急を中心とした救急医療、高度医療及び、小児・周産期といった政策医療など、地域に必要な医療の提供を行っています。
経営の健全性・効率性について
平成27年度以降、当医療センターの①経常収支比率、②医業収支比率は共に改善傾向にあります。特に①経常収支比率は、平成28年度に101.3%に達しています。収益面では、入院において④病床利用率が増加傾向にあり、外来において患者数・診療単価が増加していることから、入院外来共に増収となっています。費用面では、高額医薬品の使用等により⑧材料費対医業収益比率が増加傾向にあります。類似病院との比較では、当医療センターの入院及び外来診療単価(グラフ⑤、⑥)は増加傾向にあるものの、平均値を下回る水準で推移しています。そのため⑦職員給与費対医業収益比率が平均に比べ高くなっています。
老朽化の状況について
当医療センターは平成18年度に新病院を開設し、建設と同時に医療機械器具の整備を実施しました。新病院開設後10年あまりが経過し、老朽化に伴う機器の更新を行っていますが、厳しい経営環境の中、医療安全に配慮しながら耐用年数を超えた機器を活用し投資の抑制を図っています。
全体総括
当医療センターは、一部で改善の傾向が見られるものの、厳しい経営状況が続いています。健全な事業運営と安定的な財政基盤を構築できるよう、新公立病院改革プランに定める数値目標の達成に向け、経営改善の取組みを実施しています。