地域において担っている役割
当院は山武長生夷隅保健医療圏の救急告示病院として、各医療機関との患者の紹介・逆紹介などの協力体制を構築しながら、二次救急を担うとともに地域がん診療病院として緩和ケア病棟の運営や、回復期リハビリテーション病棟、地域包括ケア病棟の運営を行っています。また、診療所や介護・回復期を経て自宅に復帰するまで、切れ目のない医療を提供し、地域に密着し信頼される地域包括型医療の提供を行っています。
経営の健全性・効率性について
🔸経常収支比率及び医業収支比率とも100%を超え類似病院の平均を上回っている状況です。地域の医療提供体制における、役割を適切に果たし、持続的に良質な医療提供が可能な経営を行えております。🔸病床利用率は50%前半と類似病院の平均と比べ低くなっております。🔸職員給与費対医業収益比率は50%後半と類似病院の平均よりも高い状況にあります。🔸材料費対医業収益比率は14%代と類似病院の平均と比べ低い状況にあります。材料費における診療材料、医薬品は、競争見積りを実施し、価格の抑制に努めております。
老朽化の状況について
有形固定資産減価償却率及び機械備品減価償却率は上昇傾向にあり類似病院の平均と比べ高い状況にあります。また旧成東病院より引き継いだ機械備品の中には、減価償却が終了したものも多く、設備の老朽化が進んでいる事を踏まえ、医療機器の更新を毎年度予算の範囲内で段階的に行っている状況となっております。
全体総括
平成28年度で地方独立行政法人化してから7年目を迎えます。決算における収支損益は、おおむね均衡しておりますが、患者数の減少に伴った病床利用率の低下や給与費の増加など課題は多くあります。今後も少子高齢化社会の到来など病院を取り巻く環境は大きく変わる中で、地域の住民の皆様に継続的に医療を提供するため、中期目標・中期計画を基に安定した経営を持続していきたいと考えております。