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市町村合併後の財政需要に対して、個人・法人の市民税や、固定資産税などの自主財源の割合が低位にあることなどから、0.42と類似団体平均を下回って推移している。今後は、29年度から5年間の取組指針となる鶴岡市行財政改革推進プランに基づき、安定的な収入の確保のため、税源のかん養、市税などの徴収率向上とともに、歳出では義務的経費を含めた経常経費の一層の見直しを図り、健全な財政運営に向けた取り組みを強化していく。
物件費や繰出金が増となる一方、繰上償還を除いた定時償還分の公債費が減少したことや、自立支援給付費負担金等で前年度の精算による交付があったことにより扶助費が減少したことなどから、前年度に比べ0.3ポイント低下した。子どものための教育・保育給付事業や自立支援給付事業の伸び、社会福祉費関係の繰出金の増加、そして老朽化した施設の維持管理費が増加傾向にあることから、今後も経常経費の削減に努め、より弾力性のある財政構造を目指していく。
前年度と比べ人口1人当たり11,082円の増加となっている。この主な理由は、新文化会館開館による光熱水費の皆増や食文化情報発信拠点施設整備に係る備品購入等により物件費が増になったことによる。類似団体と比較しても高い水準にあることから、引き続き内部管理経費の節減のほか、民間委託を進めるなど経費の削減に努めていく。
給料表の水準の相違及び現給保障の状況により、平成29年度は類似団体の平均より高い数値となっている。※職員数については、地方公務員給与実態調査に基づくものであるが、当該資料作成時点(平成31年1月末時点)において平成30年調査結果が未公表であるため、前年度の数値を引用している。
平成17年10月の市町村合併により、類似団体の平均を上回っている。組織機構の再編や事務事業の見直し、民間委託の推進により、職員数は減少傾向にあるが、人口減の影響で、0.11ポイント上昇している。今後も定員適正化計画に基づき、類似団体並みの職員数を目標として、適切な定員管理に努めていく。具体的には平成28年度から平成33年度の間に61人(5.2%)の削減を目標とする。※職員数については、地方公務員給与実態調査に基づくものであるが、当該資料作成時点(平成31年1月末時点)において平成30年調査結果が未公表であるため、前年度の数値を引用している。
前年度に比べ0.7ポイント低下しているが、これは繰上償還の実施による市債残高の減少、市債の元利償還金に係る地方交付税の増加などによるものである。今後も投資事業の計画的実施や将来負担の軽減策を講じながら、公債費の適正管理に努めていく。
前年度に比べ6.5ポイント低下しているが、これは公営企業債の残高が減少していることに加え、減債基金や公共施設整備基金等の基金残高の増加によるものである。今後も、市債の繰上償還による市債残高の低減や、適正な債務負担行為の設定のほか、適正なプライオリティと費用対効果に基づく投資事業の実施など、更なる将来負担の軽減に努めていく。
定員適正化計画に基づく組織機構の簡素合理化を着実に進めた結果として職員数が減員となり、人件費は減少しているものの、普通交付税額の減により経常一般財源が減となっていることから、当該指標は横ばいとなった。類似団体と比較すると高い水準となっていることから、更なる組織機構の見直しや民間委託の推進により定員の適正化に努める。
物件費に係る経常収支比率は前年度より0.4ポイント上昇した。これは、新文化会館開館による光熱水費の皆増や放課後児童対策事業委託料の増などによる。今後も各施設の維持管理費の適正化を図るとともに、引き続き内部管理経費の削減に努めていく。
扶助費に係る経常収支比率は増加傾向にあったものの、平成29年度は前年度より0.5ポイント低下した。これは、自立支援給付費負担金等で前年度の精算による交付があったことによるものであり、扶助費総額の増加傾向は今後も続くものと予測される。
補助費等に係る経常収支比率は前年度より0.1ポイント低下した。これは、地方公営企業会計への負担金及び出資金の減やふるさと寄附金事業の返礼品の減などによる。引き続き、行政の責任分野、経費負担の在り方、行政効果等を精査し、類似補助金の統合、支援の重点化、サンセット方式の徹底等により見直しを進める。
公債費に係る経常収支比率は前年度より0.2ポイント低下した。合併特例債の償還が本格化していることから増加傾向にあったが、近年実施してきた繰上償還の効果などもあり、減少に転じている。今後は、大型事業が控えていることから、一時的に公債費の増加が予測されるが、投資事業の計画的実施や将来負担の軽減策を講じながら、公債費の適正管理に努めていく。
扶助費や物件費の伸びが続くことが見込まれるが、定員適正化計画の着実な遂行による人件費の減によって、数値の改善を図るとともに、今後も鶴岡市行財政改革推進プランに基づき、引き続き経常経費の削減に努めていく。
(増減理由)・決算剰余金の一部を「減債基金」に3億円、「公共施設整備基金」に7億円積立てたほか、寄附金等により「加茂水族館整備振興基金」に2億4,829万3千円を積み立てるなど、総額で15億5,271万4千円を積立てた。一方で、中央工業団地水道施設の増設に伴い「中央工業団地内財産整備基金」を6,919万5千円取崩したこと、加茂水族館エントランス棟増改築工事に伴い「加茂水族館整備振興基金」を5,659万2千円取り崩したことなどにより、総額で2億1,029万5千円を取り崩した結果、基金全体としては13億4,241万9千円の増となった。(今後の方針)・地方財政法第7条の規定に基づき、決算剰余金を活用した基金積立てと市債の繰上償還をバランスよく行っていく一方で、合併特例期間の終了に伴う一般財源不足への対応として、財政調整基金及び減債基金の取崩しや特定目的基金の積極的な活用を図っていく。
(増減理由)・運用益を2,610万9千円積立てたことによる増加(今後の方針)・行財政改革大綱で目標とした40億円を上回り、50億円に達したことから、運用益以外の新たな積立ては当面行わず、一般財源の不足が生じた場合には、残高に留意しつつ取崩しを行っていく。
(増減理由)・決算剰余金の一部を3億円積立てたことによる増加・運用益を4,322万5千円積立てたことによる増加(今後の方針)・運用益以外の新たな積立ては当面行わず、今後増加が見込まれる公債費の財源として、残高に留意しつつ取崩しを行っていく。
(基金の使途)・地域振興基金:住民の一体感の醸成及び地域の振興・公共施設整備基金:公共施設等の整備及び公共施設等における備品購入・加茂水族館整備振興基金:鶴岡市立加茂水族館施設の管理運営及び整備(増減理由)・公共施設整備基金:文化会館整備事業等の財源として1,214万7千円を取り崩した一方で、決算剰余金から7億円、過疎対策事業債(ソフト分)を発行して1億5,210万円を積立てたことなどにより増加・加茂水族館整備振興基金:加茂水族館エントランス棟増改築工事の財源として5,659万2千円を取り崩した一方で、寄附金等により2億4,829万3千円を積立てたことにより増加・緑地等整備基金:緑地の売払いにより1,207万3千円を積立てた一方で、本町二丁目広場(仮称)整備工事や公園施設長寿命化対策工事等の財源として4,889万3千円を取り崩したことにより減少(今後の方針)・地域振興基金:合併特例債により積立てたもので、償還済み相当額しか取崩しができないものであり、これまで取崩し実績はないが、平成30年度の小・中学校冷房設備整備に取崩す予定である。・公共施設整備基金:決算剰余金や過疎対策事業債(ソフト分)を活用した積立てを継続しつつも、ごみ焼却施設整備事業や一般廃棄物処理施設整備事業等の公共施設の整備などに随時取崩しを予定している。
当市では、平成28年度に策定した公共施設等総合管理計画において、公共施設等の「総量の適正化」、「安全性と利便性の確保」と「計画的な投資」を基本原則として掲げ、段階的に老朽化した施設の集約化・複合化、除却、長寿命化等を進めている。有形固定資産減価償却率については、前年度と同じ60.3%にとどまっているが、経年等により、類似団体よりやや高い傾向にある。今後とも引き続き公共施設等総合管理計画や個別施設計画に基づく施設の適切な管理を進めていく。
将来負担率は、近年の繰上償還による市債残高の減少により減少傾向にある。一方、有形固定資産減価償却率は類似団体よりもやや高い水準にあり、主な要因としては、公共施設等の新設、更新が全体的に抑制されてきたことと、総量が大きい橋梁・トンネルと公営住宅の有形固定資産減価償却率が70%近くにまで達していることなどが挙げられる。今後とも公共施設等総合管理計画等に基づき、老朽化対策に引き続き取り組んでいく。
将来負担比率は、類似団体と比較してやや高いものの、近年の繰上償還により市債残高が減少していることに加え行財政改革に基づく定員管理適正化の実施による退職手当負担見込額の減少等により、将来負担比率、実質公債費比率ともに減少傾向にある。今後は、近く大型事業が控えていることから、一時的に元利償還金の増加が予測されるが、投資事業の計画的実施や将来負担の軽減策等を講じながら、持続可能な行財政基盤の確立を図っていく。
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