地域において担っている役割
一般医療はもとより、救急医療、精神医療、高度医療、特殊医療、不採算医療、医療従事者への研修などの役割を担っている。また、医療圏が離島であるという地理的条件を踏まえ、可能な限り地域完結型医療の提供体制の整備に努めており、周辺離島における救急搬送の受け入れているほか、町立診療所の後方支援も行っている。4附属診療所を運営し、プライマリ・ケアを中心に地域に必要な医療を提供している。
経営の健全性・効率性について
経常収支比率は、他会計補助金等の医業外収益の減少により下落した。医業収支比率は、手術件数の増加に伴う医業収益の増加により上昇した。累積欠損金比率は、平成26年度の会計基準の見直しに伴う未処分利益剰余金の計上に伴い、累積欠損金が減少し、その後は純利益の計上により下落傾向にある。病床利用率は、入院患者数の減少により下落した。入院患者1人1日当たり収益は、手術件数の増加により上昇した。職員給与費対医業収益比率は、医業収益が増加したものの、年金制度の変更等に伴う法定福利費の増加により、平成28年度も同水準となっている。
老朽化の状況について
有形固定資産減価償却率、平成26年度の会計基準見直しに伴うみなし償却制度の廃止により有形固定資産減価償却累計額が増加し、その後は経年により上昇している。機械備品減価償却率は、経年により上昇している。1床当たり有形固定資産は、計画的に更新を実施していることから同水準となっている。築36年を経過し多数の箇所の修繕が必要であったが、平成30年10月に新病院への移転を行い、建物を一新し、器械備品の更新を行った。
全体総括
■課題等・高い水準にある職員給与費対医業収益比率・医療職の確保(医師、看護師、薬剤師、MSW)・病床利用率の向上■対策、今後の方向性1.収益の確保・診療単価の向上(加算の算定向上、漏れ防止)・新入院患者の確保2.費用の縮減・勤怠管理の強化による時間外勤務の縮減・材料の低廉購入、委託料の適正化