地域において担っている役割
・二次保健医療圏における中核病院として、急性期医療から過疎地等における一般医療までの幅広い役割を担うほか、救急、小児、周産期をはじめとする不採算部門における医療を提供している。・特に、県中央地域から遠隔であることから、地域完結型医療を目標に、救急をはじめとする高度急性期医療も担っている。・地域における災害拠点病院として、災害医療の中心的役割を担っている。
経営の健全性・効率性について
これまで、経常収支比率や診療単価などは類似病院の平均値を上回る状況が続いてきたが、近年は患者数の減少により低下してきており、平成28年度は職員数の増加もあり、職員給与費対医業収益比率の上昇とあわせて大きく悪化している。累積欠損金比率についても近年の収支悪化に伴い高くなっているが、類似病院平均値は下回っている状況である。
老朽化の状況について
現病院の開院から約20年が経過している。有形固定資産減価償却率・機械備品減価償却率ともに類似病院平均値を下回っているものの、今後は施設の改修・修繕が必要となる場合も想定される。適切な維持管理を行い、施設の長寿命化に努めるとともに、一定期間経過後には施設更新も視野に入れる必要がある。
全体総括
・経常収支比率や診療単価など、類似病院平均値を大きく上回る状況が続いてきたものの、近年は地域の人口の減少も一要因とする患者数の減少、病床利用率の低下が見られるようになった。・適正病床数の検討や病棟再編の検討に着手しており、地域の医療ニーズ等も勘案しながら地域を支える中核病院として良質な医療を安定して提供し続けられるよう経営改善の努力を継続する。