土庄町：簡易水道事業（法適用）

経営の健全性・効率性について

収益的収支比率、料金回収率ともに100%を上回っており、グラフは安定して見えるが、今後、経費削減や更新投資に充てる財源が確保できているか等の観点からの分析が必要である。・企業債残高対給水収益比率は、類似団体平均値と比較すると低めとなっているが、今後、簡易水道統合工事に伴う借入の影響で指標値は増加していく見込みのため、料金水準の見直しが必要になると考えられる。給水原価は、多少の増減はあるものの、ほぼ一定で安定している。類似団体平均値と比較すると、有収水量1.あたりの費用は半額以下である。施設利用率は、例年50%を割り込んでおり、施設が遊休状態であるが、平成28年度にて完了する簡易水道統合更新工事において浄水場の休止を含む施設及び管路の更新を行っているため、改善していくと考えられる。有収率は例年80%前後である。理由としては、漏水や量水器不感、消火栓の使用などが考えられるため、定期的な漏水調査や流量計の取替など、有収率の向上にむけて取り組む必要があり、平成28年度にて完了する簡易水道統合更新工事にて一部の流量計が更新されるので、経過を観察する必要がある。

老朽化の状況について

管路更新率は平成27年度にて大幅に向上し、類似団体平均値を大幅に上回った。これは平成27から28年度の2ヶ年にて実施の簡易水道統合更新工事によるものである。27年度に続き28年度においても管路の更新を行ったので、次年度も管路更新率は高い数値になると想定される。また、統合工事以降も定期的な施設更新に取り組む必要がある。

全体総括

平成26年度までで見ると、経営の健全性・効率性では安定した数値となっていた。平成27年度において、2ヶ年における簡易水道統合更新工事が始動し管路更新を大幅に進めることが出来た。しかし本工事の施工にあたり、企業債を財源として使用しているので、償還等により経営が圧迫されることが見通せる。よって、今後の水道料金について、料金水準見直しなどの対策を講じる必要があると考えられる。なお、平成28年度末にて、土庄町水道事業と統合し、経営基盤を強化する予定であるが、統合後も旧簡易水道事業給水区域における指標値について分析していく必要がある。