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人口の減少や全国平均を上回る高齢化率(平成24年度末30.71%)に加え、市内に中心となる産業が少なく、財政基盤が弱いため類似団体平均を下回っている。平成18年度から平成22年度にかけて実施した「第1期相生市行財政健全化計画」により、5カ年で平成17年度当初予算比で20%の経費削減を行った。現在は平成23年度から実施している「第2期相生市行財政健全化計画(相生市活力上昇計画)」に基づき、人口減少対策としての各種活性化事業を展開し、税収等の確保に努めている。今後も、歳入確保と事業の選択と集中により、メリハリをつけた財政運営に努める。
「第1期相生市行財政健全化計画」に基づき、人件費、投資的経費などを抑制してきたが、生活保護受給者の増により扶助費が増加した。また、人口減少や主要企業の業績不振による市税の減少などにより悪化している。今後は、前述の扶助費や施設の老朽化にかかる維持補修費などが増加すると見込まれるが、今まで以上に事務事業全般について見直しを行い経常経費の削減に努め、比率の抑制を図る。
類似団体と比較して低くなっているのは、「第1期相生市行財政健全化計画」により徹底した歳出削減を行った効果である。今後も、人口が減少傾向にあることや施設の老朽化対策経費の増加が見込まれるため、引き続き削減に努める。
平成23年度から平成27年度の5年間と定めた「第4次定員適正化計画」に基づき、職員数の適正化に努めた。また、類似団体の多くが一部事務組合等で運営している塵芥処理業務については直営で行っているが、消防業務については平成25年度より一部事務組合へ移行したことから、類似団体平均を下回った。今後については、具体的な事務量の減が見込めない中、一定の職員数確保が必要と考えるが、現在の職員数を基本としつつも更なる組織・機構、事務事業の見直しを行い、職員の適正化を図る。
土地区画整理事業や下水道整備事業など、過去に行った大規模な都市基盤整備に伴う公債費が比率を押し上げる要因となっていたが、新規借入の抑制、繰上償還の実施などに取り組んだことから、改善傾向にあり(対前年度比0.7ポイント減)、平成24年度は類似団体と比較して低い比率となった。今後は、公共施設の老朽化対策経費にかかる市債の発行が見込まれるが、新規発行額と償還額のバランスを考慮しながら計画的な市債の発行により比率の抑制に努める。
類似団体と比較して比率が高い要因は、土地区画整理事業や下水道整備事業などの過去に行った大規模な都市基盤整備に伴い多額の市債を発行したためである。しかし、「相生市第1期行財政健全化計画」の取組により投資的経費を抑制し、市債の新規発行を抑制したため前年度数値から改善している(対前年度比13.2ポイント減)。今後は、公共施設の耐震化や更新工事などに伴う市債の発行が見込まれるが、必要性や事業内容を十分検討し、将来負担が大きくなることのないよう、計画的な市債の発行により比率の抑制に努める。
平成23年度から5年間の「第4次定員適正化計画」及び「第2期相生市行財政健全化計画」に基づき、職員数の適正化に努めているが、類似団体の中では比較的高くなっている。これは、本市の職員年齢構成の特徴(50歳以上の職員数が全体の約4割弱)やこれに伴う退職職員数が多いことによる退職手当の増等が考えられる。
「第1期相生市行財政健全化計画」(5年間で平成17年度当初予算比較20%の減)に基づく歳出削減により、類似団体との比較で低い数値となっている。概ね適正と考えれるため、今後も引き続き適正な水準を維持するよう努める。
扶助費に係る経常収支比率が類似団体を上回り、かつ上昇傾向にある要因として、生活保護費の増加があげられる。今後、資格審査の適正化や各種手当への特別加算等の見直しを進めていくことで、抑制に努める。
その他に係る経常収支比率が高い要因は、繰出金に係る比率が類似団体より高いためである。これは、過去に下水道事業会計において整備費に多額の地方債を発行し、その元利償還金が膨らんでいるからである。今後、下水道事業会計では独立採算の原則に立ち返って徹底した経費の抑制を行うとともに、定期的に使用料金の見直しを行うなど健全化に努め、繰出金の抑制に努める。
補助費等に係る経常収支比率が類似団体に対して低いのは、一部事務組合に対する負担金が少額であることが要因である。これは、塵芥処理業務や消防業務などを直営していることが影響しているが、平成25年度より消防業務については一部事務組合による運営となったため、25年度決算から比率が増加する見込みである。また、単独で行う補助交付金も「第1期相生市行財政健全化計画」において見直したことも、比率が低い要因となっている。
過去に行った大規模な都市基盤整備に多額の地方債を発行したことから公債費が増加していたが、「第1期相生市行財政健全化計画」の実施により公債費の適正化に努めた結果、類似団体平均以下となった。今後は、公共施設の老朽化対策経費などにかかる市債の発行が見込まれるが、計画的な市債の発行により公債費の抑制に努める。また、公営企業債の元利償還金に対する繰出金である準元利償還金を含めると公債費の負担は大きいものとなっている(下水道事業にかかる準元利償還金が多い)
公債費以外の経常収支比率が類似団体よりも高い要因は、物件費及び補助費等にかかる比率は低いものの、その他に係る比率が高いためである。その他については公営企業債(主に下水道事業)の元利償還金に対する繰出金が主な内容であるため、実質的には公債費にかかる経費が当市の経常収支比率を押し上げている要因となっている。今後は、計画的な事業実施により公債費の抑制を図り、健全な財政運営に努める。
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