経営の健全性・効率性について
収益的収支比率については、R2年度は全国平均より高い水準となっていたが、今年度(R3年度)は全国平均より低い水準となった。企業債については老朽化に伴う更新が始まり、今後(R4年度以降)大きく増加していく。また給水に係る費用が料金収入で賄えていない上、料金水準も低いため今後は料金改定も含めた改善が必要になってくると思われる。有収率の減少については水源の総配水量が減ってきている印象があり、今後の水不足が懸念される。新たな水源の開拓と、漏水個所を特定・改善を進める必要がある。R4年度より本管の布設替え工事が始まり、漏水箇所の改善が進むことを期待したい。今後は老朽化に伴う支出の増加が見込まれるので、計画的に健全経営を行っていくことが重要となる。
老朽化の状況について
全村を2期で布設替えした経過から同時期に更新を迎える。このため、今後送配水管、水源施設の老朽化に伴う更新、修繕が大きな負担となってくることが考えられる。水道ビジョン等に基づき随時更新していきたい。R4年度より水道本管布設替え工事が始まり、R5年より1億円弱の事業費で事業を進めていく。
全体総括
管路に限らず全体的に老朽化が進む中で、漏水等の事故が起きる前に水道ビジョンに基づき計画的に更新を行っていきたい。特に渇水時の水量には余裕がないため、日頃のメンテナンスや早めの対応をして安定した水の供給を止めないようにしたい。R3年度より導入した水道施設のクラウド監視システムにより、日々の水量の把握や、水量の異常に気づきやすくなり、水道トラブルの減少や職員の負担軽減になっている。また施設の長寿命化、経費の削減に努めるとともに、水道料金の改定も視野に入れた経営の健全化を図っていきたい。