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減少傾向となっていたところ令和2年度においては上昇したが、令和3年度は0.01ポイント減となった。令和3年度は、基準財政需要額において、単位費用の増の他、地域デジタル社会推進事業費等の新設により約1億7千万円の増となり、収入においては市町村民税のうち法人税割や所得割において大幅な減となったことから、基準財政収入額全体で、約1億3千万円の減となった結果、単年度では0.07ポイント減の0.647となり、3ヶ年平均では0.01ポイント減の0.68となった。今後も動向を注視し、課税適正・徴収強化等による歳入の確保をはじめ、歳出抑制など、不断の行政改革を続けて行くことにより、財政基盤の強化を図っていく。
福祉の充実を町政の中心施策の一つに掲げ、次世代育成クーポンを始めとする単独施策を推進していることから補助費等は類似団体と比較しても依然として高水準で推移している。令和3年度においては、新型コロナウイルス感染症の影響や職員構成の変動などに伴い、経常経費が全体で約1,320万円の減となったことに加え、経常経費特定財源において約3,200万円増となったことから、経常経費充当一般財源は前年度比約4,590万円の減額となった。また経常一般財源については、地方税は大幅な減となったものの、普通交付税がそれを上回る大幅な増となったことより前年度比約2億2,660万円の増となったことから、前年度対比8.3ポイント改善した。普通交付税の大幅増は一時的なものであることから、今後も引き続き歳入確保に努め、事務事業の見直し、歳出抑制など不断の行政改革に取り組むことにより、柔軟性のある財政運営を図っていく。
人口については、区画整理事業や政策効果等により増加をたどってきたが、平成28年度からは減少傾向が続いている。5ヵ年の決算額動向としては、令和元年度までは大きな変動がなかったものの、令和2年度において制度変更や新型コロナウイルス感染症に伴う対応を要因として増加となり、令和3年度においても増加となった。前年度比においては、人件費は新型コロナウイルス感染症のワクチン接種に伴う医師報酬や会計年度任用職員等の増加に伴い増額となった。物件費についても、人件費と同様新型コロナウイルスワクチンの接種体制確保に伴う増や、公共施設の解体工事などにより増額となり、全体として経費の大幅増から前年度比で大きな増加となっている。
都表に準じた給料表を適用しており、行政改革の取り組みとして継続的に見直し・対策を講じている。具体的には、給料4%削減(平成19~21)を実施し、さらに昇給抑制(平成20~21)を合わせて行った。また、地域手当についても平成24年度に見直し、削減を実施している。今後も、定員管理を含めさらに適正な人事管理に努めていく。
行政需要の増加、積極的な政策展開に伴い平成当初から数年間で職員数は大幅に増加した。第3セクターへの派遣や退職不補充に取り組んだ結果、現在の比較においても類似団体を下回る数値となっているが、令和3年度については前年度比0.02人の増となっている。昨今の人口減少に伴い、職員数の変動がなくても相対的に増加していく可能性もあることから、今後も最小限の退職補充(採用調整)等により適切な定員管理計画の推進に努めていく。
償還開始に伴い元利償還金は増となったが、準元利償還金において下水道事業への繰出金のうち公債費相当額や一部事務組合等の起こした地方債に充てたと認められる補助金又は負担金において減となり、単年度で0.4ポイント低下、3ヵ年平均では0.3ポイント低下した。今後は、臨時財政対策債の償還を中心に償還額の増加が見込まれるため、引き続き公営企業会計、一部事務組合も含めより一層効率的かつ健全な運営に努め、適正範囲を維持していく。
事業債の残高が、普通会計及び下水道会計ともにピークを越えており、臨時財政対策債以外の通常事業債については、投資的事業の計画、財源調整に十分配慮し最小限の地方債活用に留めている。令和3年度は、公営企業債等繰入見込額(下水道事業への繰出のうち、公債費相当分)や一部事務組合等負担等見込額(町が加入している一部事務組合等の地方債残高のうち、負担見込額)における将来負担額の減少、財政調整基金を始めとする充当可能基金の大幅増などから低下となった。今後、下水道の改修工事等に伴う地方債の借入、それに伴う繰出等も増加することが見込まれることから、引き続き、地方債の計画的な活用に努め、公営企業、一部事務組合等の運営状況に留意するとともに、計画的に基金の増加を図り、住民負担の軽減・世代間の公平に努めていく。
職員給は、これまで行政改革として取り組んだ削減措置(地域手当削減等)を実施してきたほか、最小限の退職補充(採用調整)により職員数は減少しており、指標も改善傾向にある。令和3年度においては、制度改正による職員手当の減等があったほか、新型コロナウイルス感染症のワクチン接種に伴い経常経費特定財源が大幅な増額となったことから、経常経費充当一般財源は約4,300万円の減となった。さらに、普通交付税の大幅な増により経常一般財源が増となった結果、3.0ポイント改善した。
行政需要の増加に伴い事務経費が年々増加する中、経常経費は増加傾向にあったが、令和2年度は制度変更等により減に転じた。令和3年度においては、機器の入替に伴う電算経費の減等により経常経費は減額となったが、経常経費特定財源がそれを上回る減となったことにより、経常経費充当一般財源は約90万円の微増となった。一方、普通交付税の大幅な増により経常一般財源が増となったことから、結果的には、前年度比1.1ポイント改善した。
政策による児童数の増加、法改正の影響による障がい者に対する自立支援給付費の増加から、経常経費は増加傾向にあったが、令和2年度減少に転じ、令和3年度も減額となった。令和3年度においては、保育所等利用者数の減に伴って経常経費は減少したものの、経常経費特定財源も減となったことにより、経常経費充当一般財源は約3,900万円の増となった。一方、普通交付税の大幅な増により経常一般財源が増となったため、結果的には、前年度比0.4ポイントの上昇で留まった。
その他の動向としては繰出金が大きく影響している。国民健康保険、介護保険、後期高齢者医療保険の保険給付の増減や下水道使用料の増減等、その年において様々な影響がありつつも、ここ数年横ばいとなっている。令和3年度においては、介護保険特別会計・国民健康保険特別会計に係る繰出金ついては増加したが、下水道事業会計・後期高齢者医療特別会計に係る繰出金がそれを上回る減となったことで、経常経費充当一般財源が減となった。また、普通交付税の大幅な増により経常一般財源が増となったことから、結果として指標は1.1ポイント改善した。
福祉の充実を町政の中心施策の一つに掲げ、次世代育成クーポンを始めとする単独施策を推進していることから補助費等は類似団体と比較しても依然として高水準で推移している。令和3年度においては、西秋川衛生組合負担金等の増により経常経費が増加したものの、それを上回る経常経費特定財源の増加があり、経常経費充当一般財源は約4,800万円の減となった。また、普通交付税の大幅な増により経常一般財源が増となったことから、結果として2.9ポイント改善した。
公債費は平成25年度でピークを越え、臨時財政対策債以外の通常事業債については、投資的事業の計画、財源調整に十分配慮し最小限の地方債活用に留めている。令和3年度においては、据置期間経過に伴い償還額そのものが増加したことより経常経費充当一般財源が約900万円の増となったが、普通交付税の大幅な増により経常一般財源が増となったため、0.6ポイントの改善となった。
公債費以外は、類団比較において他団体を大きく上回って推移している。主に補助費等が要因となっているが、次世代育成クーポンを始め中心施策である福祉単独施策の実施による割合が大きく、その他では、人件費・扶助費などが影響を及ぼしている。令和3年度においては、普通交付税の大幅な増により経常一般財源が増となったことから指標は7.7ポイント改善したが、普通交付税の大幅増は一時的なものであることから、今後も引き続き歳入確保や歳出削減に努め、柔軟性のある財政運営を図っていく。
(増減理由)・歳出削減の結果、財政調整基金に約4億9,600万円積み立てたほか、普通交付税において令和3年度に借入れた臨時財政対策債の償還に係る交付税措置分として追加交付された約9,400万円を減債基金に、大型商業施設と土地所有者との賃貸借契約終了後の道路整備等のため三吉野桜木地区整備基金に約500万円を積み立てた。また、将来の森林の整備及びその整備の促進に関する施策に要する経費の財源に充てるため森林環境整備基金に約850万円を積み立てたことにより、基金全体として7億5,521万円の積立を行った。取崩については、災害復旧・復興基金で約2,890万円、新型コロナウイルス感染症緊急対策基金で約6,580万円(全額)行ったため、基金残高としては、約6億6,150万円の増となった。(今後の方針)・予算規模を踏まえ、基金本来の目的に沿った運用を行っていく
(増減理由)・前年度からの決算剰余金及び歳出削減の結果、増額となった。(今後の方針)・毎年度効率的な予算執行に努め、引き続き残高の確保に努める。
(増減理由)・普通交付税において、令和3年度に借入れた臨時財政対策債の償還に係る交付税措置分として追加交付された分を基金に積み立てたため、増額となった。(今後の方針)・地方債の償還計画を踏まえ、適切に運用していく
(基金の使途)・社会資本等整備基金:学校・社会教育施設、公共下水道整備、その他社会資本等の整備に要する資金に充てる・三吉野桜木地区整備基金:三吉野桜木地区の大規模商業地区に出店する大型商業施設と土地所有者との賃貸借契約終了後の道路整備等を円滑に行う・福祉振興基金:町民が明るく健康で、高齢者や障害者にやさしい町づくり「ひので福祉村」実現のために社会福祉諸施策を安定的に推進・振興させる・森林環境整備基金:森林の整備及びその整備の促進に関する施策に要する経費の財源に充てる・災害復旧・復興基金:災害復旧及び復興等に関する施策に要する経費の財源に充てる(増減理由)・社会資本等整備基金:将来の公共施設更新等に充てることを想定し、約1億5,000万円を積み立てたことによる増・三吉野桜木地区整備基金:30年間で1億5000万円を積み立てることを想定し、約500万円を積み立てたことによる増・森林環境整備基金:森林環境譲与税譲与額のうち、将来事業に充てることを想定し、約850万円を積み立てたことによる増・福祉振興基金:福祉振興への活用を目的にいただいた寄附を積み立てし、100万円の増・新型コロナウイルス感染症緊急対策基金:新型コロナウイルス感染症対策に充てたため、約6580万円を取り崩したことによる皆減・災害復旧・復興基金:令和3年度実施の災害復旧・復興事業経費に充てるため、約2,786万円を取り崩したことによる減(今後の方針)・社会資本等整備基金:将来の公共施設更新等に備え、歳入歳出予算の状況を勘案し、積み立てていく予定・三吉野桜木地区整備基金:30年間で1億5000万円を積み立てることを想定し、毎年度500万円を積み立てていく予定・森林環境整備基金:森林環境譲与税譲与額のうち、将来事業に充てる分を積み立てていく予定・災害復旧・復興基金:復旧・復興計画に沿って取崩し、事業に充てていく予定
有形固定資産減価償却率は微増傾向となっているが、類似団体平均と比較するとやや低い値となっている。今後も公共施設長期保全計画等に基づいた適切な施設管理を行い、老朽化の進行が加速しないよう努めていく必要があると考える。
類似団体と比較し高い水準にあるが、昨年度までと比べると大幅な改善となった。特別会計の地方債現残高の減、充当可能基金の大幅増により改善となったものの、令和5年度以降の積み増しは困難であることが見込まれることから、将来的には上昇に転じる可能性がある。
地方債現残高の減、充当可能基金の大幅増により、将来負担比率は減少傾向にある。また、類似団体と比較しても昨年度に引き続き低い水準にある。一方で、有形固定資産減価償却率については、類似団体の平均は下回っているものの、微増傾向にある。昨年度同様、小中学校やシルバー人材センター、児童館等は償却率60%を超えており、微増要因の一つとなっている。
当該年度は、一般会計の地方債償還額は増加したものの、公営企業会計等における償還額等の減少、標準財政規模の増加により、実質公債費比率が微減する結果となった。公営企業会計等における償還額・地方債残高についてはともに減少傾向にあるが、今後開始するストックマネジメントの実施に伴う借入もあり得ることから、再び上昇に転じることも考えられるため、動向を注視していく必要がある。
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