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平成28年度は、3か年平均で0.98ポイントとなり平成27年度と同率であった。人口の増加や景気回復に伴い、市税などが増加したことで、基準財政収入額が増加したものの、社会保障経費の増加などにより、基準財政需要額も増加したためである。税収については、景気の動向や税制改正などの影響で変動するため、それらに関する市税が今後、減収する可能性も考えられるため、引き続き、税の徴収率向上とともに歳出削減を図り財政力の更なる向上に努める。
経常収支比率については、社会保障関係経費の増加などにより経常経費充当一般財源が増えたため、前年に比べ2.1%増の92.8%となった。依然として90%を超える状況であり、類似団体平均も上回っている。社会保障経費は増加傾向にあることから、財政の硬直化が進んでいる。今後も財源確保や事業の選択と集中の実施により、歳出の節減合理化に努める。
内訳を見ると、人件費、物件費及び維持補修費は、昨年度に引き続き全て類似団体平均を下回っている。委託内容の精査などにより、物件費の抑制に努めた結果であり、今後も引き続き、コスト削減に努める。
類似団体平均や全国市平均を上回っているものの、職員数は類似団体平均や全国平均を大きく下回っている状況である。今後も人事院勧告等に準じた給与改定などによる適正な給与管理に努めていく。
定員適正化計画に基づき定員管理を実施し、人口千人当たり職員数は類似団体平均・全国平均を下回っている。今後も引き続き適正な定員管理に努めていく。
分子の増加要因となる元利償還金が減少したものの、減少要因である特定財源も減少したため、結果的には分子が増加となった。分母の増加要因である臨時財政対策債が減少したものの、同じく増加要因である標準税収入額が大きく増加したため、分母も増加した。単年では、前年と比較して比率は下がるが、3か年平均とするため、0.1ポイント増の3.8%となった。ただし、類似団体平均は下回っている。
将来負担比率は、前年に比べ9.0ポイント減少し25.5%となった。類似団体平均は大きく下回っている。主な要因としては、地方債残高の減少や基金の積み増しがあげられる。今後においても将来負担額の抑制を図るため、充当可能財源等の確保に努めるとともに起債に当たっては、地方債現在高をコントロールさせるようプライマリーバランスなどを考慮し、将来に過度の負担を残さないよう配慮する。
前年と比較すると0.6%増で、類似団体平均を上回っている。要因としては、人口千人当たり職員数が少ないため、一般職非常勤職員報酬の額が比較的大きいことなどが考えられる。今後も人件費関係経費全体について抑制に努める。
物件費に係る経常収支比率については、前年に比べ0.5ポイント増加し、依然として類似団体平均に比べ高くなっている。引き続き、市民サービスの向上に力を入れると同時に、経費削減の努力も行っていく。
扶助費に係る経常収支比率が類似団体平均を上回り、かつ上昇傾向にある。この要因として、子どものための教育・保育給付負担金の増加などの社会保障関係経費の額が膨らんでいることが挙げられる。扶助費の大幅な削減は難しいことから、今後も上昇傾向が続くものと考える。
その他に係る経常収支比率については、現時点では各平均値よりも良好なものとなっているが、楽観視はできない。今後も各特別会計への繰出金の内容を精査するとともに、各特別会計の事業内容についても経費削減に努める。
補助費等に係る経常収支比率については、前年に比べ0.4ポイント減少し、類似団体平均と比べても低い状況である。要因としては、臨時福祉給付金などの補助費等が減少していることが考えられる。今後も事業の精査を行っていく。
公債費の経常収支比率は前年と比較して0.1ポイント増加したものの、類似団体平均よりも良好である。今後、大型事業の元金償還が始まれば、償還経費が増加することも考えられるが、近年は償還経費以上に起債をしないよう努めていることから、数値は減少傾向になると考える。今後も十分な精査のうえ、必要に応じて起債するよう努める。
将来負担比率と実質公債費比率は、ともに近年、減少傾向にある。類似団体平均と比較しても、低い水準にあるといえる。主な要因としては、地方債残高の減少や基金の積み増しがあげられる。今後においても将来負担額の抑制を図るため、充当可能財源等の確保に努めるとともに、起債に当たっては、プライマリーバランスなどを考慮した上で、地方債現在高をコントロールし、将来に過度の負担を残さないよう配慮する。かつ、実質公債費比率を適正な数値で推移させるため、起債の際に考慮することはもちろん、他の事業に影響しないよう、財源の確保や、適切な償還計画を立てることに努めていく。
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