経営の健全性・効率性について
①経常収支比率使用料収入は、加入世帯が少しずつ増加していることから、収支比率は増加傾向となったものの、経常収益で最も高い割合を占めるのは一般会計補助金である。人口減による使用料収入の減や修繕等維持管理費の増が見込まれることから、長期的な視点に立った収益の向上と費用の削減等経営改善に努めます。②累積欠損金比率0.00%ですが、一般会計補助金により維持できています。③流動比率流動負債は主に企業債であり、類似団体平均値を下回っている。一般会計補助金により支払能力は確保されている。④企業債残高対事業規模比率起債償還について使用料で賄えないため一般会計補助金で賄っていることから数値が0%となっています。起債残高は少しずつ減少しております。⑤経費回収率88%以上を推移しており、類似団体平均値を上回っていることから、現時点においては、概ね適正であると思われます。今後は経費削減に努めていきます。⑥汚水処理原価ほぼ150円から160円前後で推移しており、類似団体平均値を大きく下回っていることから適正であると思われます。⑦施設利用率流域下水道に接続していることから、処理場を有しておらず、数値は対象外となります。⑧水洗化率類似団体平均値を大きく上回っており、水洗化率は良い方と思われます。引続き加入促進を行い、下水道接続率の向上に努めます。
老朽化の状況について
①有形固定資産減価償却率令和元年度から法適用企業となったことから数値としては小さいが、個々の耐用年数に留意する必要がある。②管渠老朽化率は、耐用年数を経過した管渠がないため0.00%となっているが,実際の老朽具合について調査等により状況を把握していく必要がある。③管渠改善率は、昭和57年の整備開始後37年が経過し少しずつ老朽化が進んでいるが、耐用年数を超えた管渠はないことから、緊急的な個所について更新を行っているところであります。現在は、ストックマネジメントの策定に向けて調査を行っているところであり、策定後は、計画に基づき長期的に老朽管の対策等を行ってまいります。
全体総括
全体の数値を見ると、類似団体と比較して健全な数値が出ていることが分かります。今後においては、管渠の老朽化が進んでいくことから、維持管理修繕工事等の事業費が増加していきます。ストックマネジメントに基づく費用、それらの財源(使用料、起債等)や、起債残高等のバランスを見ながら、下水道の目的である水質保全のため、計画的に下水道の維持管理を行ってまいります。そして、収入の多くを一般会計からの補助金に頼っていることから、引続き加入促進活動を行い、下水道接続率を上げて、使用料の収益増を図り、繰入金の軽減に取組んでまいります。