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財政健全化等財源超過首都近畿中部過疎山振低開発指数表選定
自主財源の多寡を示す財政力指数は0.36と、平成24年度から僅かながらも上昇傾向で推移している。青森県平均を上回っているものの、全国平均及び類似団体内平均値との比較では平均を下回っている。これは、主要な自主財源である町税の収入全体における割合が他団体と比較して低いためであると考えられる。人口減に伴い、今後税収入は減少傾向となる見込みであることから、町の魅力発信によるふるさと納税収入額の増、移住・定住事業による労働力人口の確保及びコンビニエンスストアでの町税納付等、収納率向上対策による税収入額の増に努め、財政基盤の強化を図る。
交付税措置される過疎債及び合併特例債が無いこと等により、慢性的に普通交付税が類似団体と比較して少ないこと、町税の収入が少ないこと等に伴い、経常的な一般財源の歳入が慢性的に不足しているため、経常経費削減に努めているにも関わらず、経常収支比率は類似団体内平均値を上回る傾向となっており、財政構造の硬直化の要因となっている。平成28年度から主に物件費が増加し、4年連続で経常収支比率が増加しているが、令和元年度においては、経常的な歳入である臨時財政対策債の大幅な減少等の影響もあり、経常収支比率が大きく増加した。普通交付税、町税等の大きな収入増は見込めないことから、今後も地方債残高の減少に努め、事業の見直し及び整理等により、経常収支比率の改善を目指す。
人口1人当たりのコストは13万円前後で推移しており、類似団体内平均値を下回っているが、人件費が低いことが主な要因である。基本的に、財政力指数が低ければ人件費は低い傾向にあるが、物件費は増加傾向であることから、限られた行政資源最適化・有効活用に努めることによりコスト削減に努めていく。
人事院勧告及び県人事委員会勧告を踏まえ、制度的には概ね国に準拠している。類似団体の中と同程度の水準にあり、平成29年度からは55歳昇給停止を開始している。社会情勢の変化や地方公務員制度の動向を踏まえ、給与制度や諸手当の適正化に努める。
これまでに策定した定員管理計画により計画的な職員数の削減をする取組等により、類似団体内平均値、全国平均及び青森県平均のいずれも下回っており、類似団体内順位は2番目に低い状況である。しかし、令和元年度においては実職員数が1人増となったため、前年度より0.09人増の6.71人となった。業務量の増に伴い、職員1人の負担が大きくなっているが、財政力指数が低く、自主財源が慢性的に不足していること、普通交付税が他団体と比較して少ないこと等に伴い、職員数を増やすことができない状況である。今後は職員の資質向上と業務の効率化を図り、定員管理計画に則った職員数の確保に努める。
前年度より0.3%増の11.4%となり、類似団体内平均値、全国平均及び青森県平均のいずれも上回っている。増加の要因としては、主に公債費に充当可能な特定財源(主に減債基金)が減少したことによる。しかし、元利償還金及び準元利償還金(主に一部事務組合等が起こした地方債の元利償還金に対する負担金)の減少により、平成25年度から長期的にみると減少傾向が続いている。標準税収入額については大幅な増加は見込めないが、元利償還金は減少傾向であるため、今後も減少傾向が続くと見込まれる。今後も引き続き新規発行債の抑制等により地方債残高の削減に努め、実質公債費比率の適正化を目指す。
前年度より10.6%減の43.0%となった。元金ベースでのプライマリーバランスを維持することにより地方債残高の削減に努めており、平成23年度から減少し続けている。しかし全国平均及び類似団体内平均値と比較すると依然として高い状況となっている。これは、分子でみると将来負担額のうち地方債残高及び公営企業(主に公共下水道事業:法非適)の元利償還金に係る繰出金が多いことが要因であり、分母でみると標準財政規模が少ないためである。後世への負担を軽減すべく、今後も引き続き地方債残高の削減に努めることにより、財政の健全化を図る。
類似団体内平均値及び全国平均を下回る19.6%となった。職員数が少ないことが主な要因であるが、基本的に、財政力指数が低ければ人件費も低くなる傾向にあり、財政力指数が類似団体内平均値を下回る限り、人件費も類似団体内平均値を下回っていくこととなる。業務量の増加に伴い時間外勤務手当が増加傾向であるが、定員管理計画に基づき、今後も引き続き人件費の適正化に努める。
類似団体内平均値、全国平均及び青森県平均のいずれも上回る17.5%となった。令和元年度は、消費税率の引上げに伴い、役務費、需用費等が相対的に増加し、類似団体内平均の上昇率と同じ0.9%の増加となっている。指定管理者制度の導入による施設管理費経費の抑制等に努めてきたが、今後も業務の電算化により委託料及び使用料が増加する傾向であると見込まれる。更には最低賃金の引上げ等に伴い委託料の単価が増加傾向である。行財政改革大綱により事業の見直し、検討等を進めることにより、物件費の削減に努める。
平成26年度から上昇を続けており、令和元年度は類似団体内平均値を2.9%上回る7.9%となった。主な要因としては、平成27年度から開始した補助事業である子どものための教育・保育給付事業費について、令和元年度途中から開始した自己負担無償化に伴い増加しているためである。扶助費は、国の制度に基づく事業が主なものであるが、高齢化の進展による医療費等の増加が見込まれ、補助事業であっても一般財源が増加することが予想される。全国平均及び青森県平均よりも低い水準であるが、今後も資格審査等の適正化により扶助費の抑制に努める。
類似団体内平均値、全国平均及び青森県平均のいずれも上回る16.9%となった。その他に係る支出については、特別会計への繰出金及び維持補修費が主なものである。公共下水道及び漁業集落排水事業特別会計については、使用料収入の確保及び維持管理経費の抑制により独立採算制を目指す。また、インフラ施設の老朽化により維持補修費の増加が見込まれることから、公共施設等総合管理計画に基づき、効率的な施設の維持補修に努める。
近年は横ばいとなっていたが、債務負担行為を設定している農地開発事業(八戸平原地区国営土地改良事業)に係る負担金が平成30年度で終了したことにより、令和元年度は類似団体内平均値及び青森県平均を下回る11.5%となった。令和6年度に予定している下水道事業等の公営企業会計適用により増加が見込まれるが、それまでは横ばいとなる見込みである。。今後も費用対効果を考慮しながら、負担金の増嵩につながらないよう留意していくことにより補助費等の抑制に努める。
平成25年度をピークに減少傾向が続いていたが、令和元年度は前年度より0.8%増加し20.8%となっている。これは、整備が完了した大型事業(主にはしかみハマの駅あるでぃ~ば整備事業等)の償還が開始されたためである。ただしこれは一時的な増加であり、今後も一時的な増加がありながらも減少傾向が見込まれる。厳しい財政運営となることが予想されることから、引き続き地方債残高の削減に努め、公債費の適正化を図る。
全国平均及び青森県平均を下回る74.0%となっているが、平成27年度から上昇し続けており、前年度から1.5%上昇している。要因としては物件費、扶助費等が毎年度増加しているためである。人件費及び補助費等については、大きく削減をするのが難しいため、増加傾向である扶助費、維持補修費及び物件費を重点的に抑制する。公債費以外で大きな比率を占める繰出金については、各特別会計の事業見直しを図ることで繰出金支出を抑え、経常経費の抑制を図る。
(増減理由)・除排雪経費の増等により財政調整基金から330百万円取崩しを行ったが、経費節減等により生じた歳計剰余額のうちおよそ半分を積立てしたこと等により、結果的に財政調整基金は11百万円の増となった・減債基金については、元利償還金のピークが平成25年度となっており、今後の元利償還金は減少傾向となる見込みであることから、減債基金を徐々に取崩していく方針としているため、令和元年度末で残高は0となった・特定目的基金については、森林環境譲与税基金を新たに創設し、積立てのみを行ったこと等から、8百万円の増となった・主に財政調整基金の増により、基金全体としては15百万円の増となった(今後の方針)・老朽化した公共施設が多くあり、維持補修等に係る経費が増加する見込みであるため、中長期的に財政状況が厳しくなる見込みである。そのため、財政調整基金に頼らざるを得ない状況が続くと予想され、基金残高は全体として減少傾向となる
(増減理由)・除排雪経費は年度によって降雪量が変動するため増減があり、近年は委託先の人件費が上昇していることもあり、基金の取崩しで対応せざるを得ない・過疎債が適用されないため、財政上有利な起債が限られ、財政調整基金の取崩しを財源に行う事業が多くある・税収は収納率向上対策を行っている結果、収納率は上昇傾向であるが、財政調整基金に積み増しできるほど金額が多くないため、取崩す一方となる・令和元年度においては、入札の執行残、事業執行の際に実施方法を検討したこと等により不用額が発生し、基金に積立てをすることができた(今後の方針)・自然災害及び公共施設の維持補修等に備えるため、過去の実績等を踏まえ、残高が概ね15億円程度を維持するように財政運営を行う
(増減理由)・元利償還金の償還財源として4百万円取崩しを行ったことにより減となっている(今後の方針)・元利償還金のピークが平成25年度となっており、年度によって変動はあるものの今後の元利償還金は減少傾向となる予定であることから、減債基金を徐々に取崩していく方針としており、令和元年度末で基金残高は0となった・今後、地方債残高が減少傾向になる見込みであることから、積立ては行わない予定である
(基金の使途)・地域福祉基金:高齢者の居宅における福祉の増進に関する事業等を行う民間の団体に対する補助等を行うことにより、地域における高齢者の福祉の増進を図るため・公共用地取得基金:公共施設の用地を円滑かつ効率的に取得するため・東日本大震災復興基金:東日本大震災からの復興の推進のための事業に要する経費に充てるため・公共下水道事業債償還基金:公共用水域の水質保全と町民の生活環境の向上を図るために下水道等処理施設を整備する事業に関する公共下水道事業債の元利償還に要する経費の財源に充てるため・森林環境譲与税基金:森林整備及びその促進に要する経費の財源に充てるため(増減理由)・地域福祉基金:対象となる事業を行っていないため、平成7年度以降に取崩し及び積立てを行っておらず、ほぼ横ばいとなっている・公共用地取得基金:平成29年度以降は対象となる事業を行っていないため、ほぼ横ばいとなっている・東日本大震災復興基金:平成27年度で東日本大震災に係る復興事業が概ね完了したため、ほぼ横ばいとなっている・公共下水道事業債償還基金:県が補助する下水道緊急対策事業費補助金をほぼ100%原資とし、今後本格的に始まる下水道整備に係る元利償還金の支払いに備えるため積立てを行っており、令和元年度は2百万円を積立てしたため増となった・森林環境譲与税基金:国から交付される森林環境譲与税制度開始に伴い新たに創設したが、令和元年度は積立てのみを行ったことから増となった(今後の方針)・地域福祉基金:対象となる事業を行う予定が現在のところ無いため、取崩し及び積立ての予定は現在のところ無い・公共用地取得基金:対象となる事業が今後行われる可能性はあるが、現在のところ取崩し及び積立ての予定は無く、今後事業を行う場合は現在の残高の範囲で取崩しを行う予定・東日本大震災復興基金:対象となる事業について取崩しを行う予定あるが、積立ての予定は現在のところ無く、基金残高が無くなり次第、廃止することを検討している・公共下水道事業債償還基金:今後の元利償還に備えるため下水道緊急対策事業費補助金を原資に積立てを行い、今後計画的に取崩しを行う・森林環境譲与税基金:対象となる事業を現在検討しており、事業決定までは積立てを行う予定である
全国平均、類似団体内平均値及び青森県平均のいずれも上回る67.7%となっており、前年度と比較して2.3%増加している。老朽化が進んでいる施設等が多く、建替えを行っていないため、増加傾向にある。平成29年3月に策定した公共施設等総合管理計画に基づき、施設の長寿命化、複合化・集約化、除却及び転用等を検討し、適切な施設の維持管理に努める。
類似団体内平均値を上回る580.0%となっているが、前年度よりも4.9%低下している。地方債残高は減少傾向にあるものの、今後、施設の長寿命化、複合化・集約化、除却及び転用等を行う可能性があり、一時的な地方債残高の増加に伴い債務償還比率が上昇する可能性がある。類似団体内平均値を大幅に上回らないよう、新規地方債の抑制に努める。
類似団体内平均値と比較して将来負担比率及び有形固定資産減価償却率は高い傾向となっているが、地方債の新規発行を抑制する取り組み等により、将来負担比率は低下傾向である。体育館に係る有形固定資産減価償却率が80%近くと高くなっており、これらの施設が要因で上昇傾向となっている。基本的に、修繕を行いながら現在の施設を利用していく方針であるため、有形固定資産減価償却率は今後も上昇していくことが見込まれるが、公共施設等総合管理計画に基づき、老朽化対策に積極的に取り組む。
平成25年度に一般会計における公債費はピークを迎えたことにより、実質公債費比率については減少傾向で推移していた。しかし、普通交付税の基準財政需要額に算入される公債費についても減少傾向であり、近年は普通交付税に算入されない起債が増加していることから、平成29年度から実質公債費比率は一転して増加傾向にある。令和元年度は前年度より0.3%増加しているが、令和2年度はやや減少する見込みである。当町は、過疎債、合併特例債等の普通交付税に算入される有利な起債を使うことができないため、公債費は減少傾向であっても、普通交付税に算入されない起債が今後も続くとなると、実質公債費比率は上昇傾向となる見込みである。また、一般会計における将来負担額は、地方債現在高の減少に伴い減少傾向にあるものの、公共下水道事業特別会計の将来負担額は、管渠等について整備中であることから、増加傾向である。充当可能財源等については、基準財政需要額算入見込額が減少傾向にあり、充当可能基金が減少しているので基金残高の確保が課題である。
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