八幡浜市：簡易水道事業（法適用）

経営の健全性・効率性について

①収益的収支比率については、予てより開栓手数料・水道市使用料だけでは維持管理費が賄えないため市債や補助金・繰越金の入金が例年予算計上されているが、事業の性質上から黒字化は難しく好転は期待できない。④企業債残高対給水収益比率に大きな上昇が見られるが、これは上水道との統合準備のため各設備に必要な用地買収・補償・登記等を行ったためである。⑤料金回収率にあたっては、その要因となる使用料金の平成２６年４月と平成２７年１０月の変更以降は改定の予定はないが、来年度の統合後は経営主体（上水道部門・企業会計）に判断を委ねることとなる。⑥給水原価の維持のため、薬品等消耗品についても競争性を求めた購入方法を採用して経費節減を図っているほか、他の自治体に倣って今年度より検針を隔月とし統合後も費用の削減に積極性を示した。⑦施設利用率の向上の方針として、地元管理の水道施設へ修繕費等に補助金を交付している。工事実費の半額を市が負担することで各施設の維持管理の負担軽減を目的とする。申請は毎年受けており、予算の許す限り応じている。⑧有収率は五年以上に渡り安定しているが、より良い成果を上げるために採用した遠隔管理システムで異常発生時には迅速に対応出来るよう努めている。

老朽化の状況について

・上水道と同様に簡易水道もまた経年劣化による施設や配水管等の老朽化は避けられないが、現状は破損の事後の発見や通報を受けてから修繕を行っている。・修繕部位は年々増加しており水道事業財政を圧迫する傾向にある。・広範囲での最新鋭設備への交換は現実的ではなく、修理箇所毎により良く新しい部品等を使用することで当面の対策としている。基本的に現状維持と変わらないが、統合後の対応は上水道部門の方針に沿う。・河川からの取水量を測定したところ、昨年度より配水量が増加している反面、使用水量はさほど変化のない簡易水道施設が散見されため統合前に徹底した取水・送水管の漏水調査を行わなければならない。

全体総括

・施設統合地区への送配水管及びポンプ場設備・配水池・減圧槽の建設工事を実施して事業の推進を図る。・来年度末の統合に向けた簡易水道統合施設資産調査を実施する。・簡易水道施設は経年による老朽化が進んでいることとあわせて、地域の過疎化高齢化により施設維持管理の負担が重くなっている状況にあるが、今後も負担軽減を目的とした施設の簡易な維持修繕工事等に助成を行い労力等負担の軽減支援を図っていく。・運転管理においては、気象状況に影響される施設であるため、安定した安全安心な水の供給に努める。