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前年度に比べ0.1ポイント指数の悪化が見られ、依然として類似団体平均(0.51)を大きく下回っている。個人・法人税収が伸び悩むなか、積極的な企業誘致の推進、税の収納率向上等による歳入確保に努めるとともに、引き続き事務事業の見直し、整理合理化に努め健全な財政運営を図る。
経常一般財源のうち、人件費、扶助費、公債費等の経常経費にさかなくてはならない割合を示す経常収支比率は、前年度に比べ臨時財政対策債の減額などにより経常一般財源は前年度比-32,8849千円(-0.6%)減少し、4.3ポイント悪化した。依然として財政の弾力性の欠いた厳しい状況であるといえる。特に下水道事業を主とした特別会計への繰出金が多額であることが指数悪化に大きく起因している。独立採算の原則といった観点からも、今後適正な使用料のあり方を検討する必要がある。
前年度に比べ、2,204円の増額となった。類似団体平均と比べると3,024円下回る状況である。人件費・物件費等の全体の決算額に大きな変動はないことから、人口の減少に対し、経費の削減が伴っていないことがうかがえる。合併後6年が経過し、より一体的で効率的な組織、事務事業のあり方を検討し、人口規模に見合った財政構造に転換する必要がある。
指数は、100.4となり、類似団体平均(104.3)、全国町村平均(103.3)と比べても低い結果となった。今後も一層の定員管理、給与の適正化に努める。
前年度に比べほぼ同等の数値となったが、類似団体平均(8.92)と比べ依然として職員数が多い状況である。定員適正化計画に基づき退職者に対し、新規採用を抑制して規模に見合った職員数を目指しているところである。今後は、住民サービスの低下を招かないよう、組織の抜本的な見直しをおこない、更なる職員の削減に努める。
普通会計だけでなく特別会計繰出金や一部事務組合負担金のうち公債費へ充当した額、また債務負担行為額などを含めたものを標準財政規模で除して得た数値で、昨年度と比べ0.2ポイント悪化した。主な理由としては、公営企業に要する経費の財源とする地方債の償還の財源に充てたと認められる繰入金の増額(47,296千円)及び、臨時財政対策債発行可能額が減少(-133,593千円)したことで、平成23年度の単年度の実質公債費比率が19.7となり、3カ年平均の実質公債費比率の悪化につながった。この比率が25%を上回れば早期健全化団体、35%を超えると財政再生団体となる。
和気町が将来負担すべき実質的な負債の標準財政規模に対する比率で、350%を超えると早期健全化団体となる。昨年度に比べ32.7ポイント数値が改善した理由として、合併特例債発行額の減少に伴う地方債現在高の減額(-176,192千円)及び財政調整基金の増額に伴う充当可能基金の増額(402,673千円)したことなどにより、将来負担比率の減少となった。
類似団体平均と比較すると、人件費に係る経常収支比率は低くなっているが、要因としてゴミ処理業務などを一部事務組合で行っていることがある。今後は、一部事務組合の人件費分に充てる負担金や下水道事業などの公営企業会計の人件費に充てる繰出金といった人件費に準ずる費用を含めた人件費関係経費全体について、抑制していく必要がある。合併効果を最大限発揮できるように、組織のスリム化や職員配置の適正化を図るため職員の定員適正化計画を策定し、給料や手当についての見直しを行うとともに、時間外手当の縮減を図ってきたことも人件費削減の推移に現れてきている。
物件費に係る経常収支比率が高くなっているのは、和気町行財政改革大綱に基づき、職員人件費等から賃金(物件費)へのシフトが起きているためである。このことは、物件費が上昇しているのに対し、人件費が低下傾向にあるという比率の推移にも現れている。具体的には、保育所職員に対して正規職員の採用を極力抑え、臨時職員採用による児童増への対応を図っていることも影響している。
前年度に比べ0.4ポイント上回る結果となり、類似団体平均と比べると1.0ポイント下回る状況である。厳しい財政状況のもとにおいては、限られた財源を効率的に活用し、最大限の福祉サービスを提供し、地域福祉をより一層充実させていくことが求められている。このことから、これまで行ってきた予算編成段階での扶助費の量的抑制を図るといった観点ではなく、所得制限の見直しや対象者の適正化などを行い、時代に見合った制度に再構築し、多様化・複雑化する市民ニーズに応えていかなければならない。
類似団体平均と比べても12.9ポイント下回り、類似団体の中でも下位のほうである。繰出金に占める割合が経常収支比率で25.2%と和気町の場合突出して高く、比率を押し上げている原因となっている。繰出金の内訳の中でも特に、下水道事業に係る繰出金の比率が高く、下水道事業は、長期の建設期間と多額の投資を必要とするものであり、整備については平成元年をピークに計画的に行われ、下水道事業の元利償還については、償還年数が30年近くのものが多いため、平成27年度までは横ばいの状況となり、それ以降は元利償還の減少が予想される。
前年度に比べ0.8ポイント増加し、類似団体平均と比べては0.5ポイント上回る状況である。平成23年度は、東備消防組合負担金が約8百万円増加したことが要因としてあげられる。町の財政状況は大変厳しく、将来にわたり安定的な財政基盤を確立するためには歳出構造を見直す必要があり、補助金等についても明確な基準を設け、抜本的に見直していく必要がある。
前年度に比べ1.2ポイント増加し、類似団体平均と比べると2.2ポイント下回る状況である。合併特例債を活用した大規模事業の償還が始まるため、公債費の増加が今後想定されるので、推移を注視するとともに、新たな地方債発行を必要最小限にする必要がある。
前年度に3.1ポイント増加し、類似団体平均と比べても8.8ポイント上回る状況である。その他の分析でも示した通り、和気町は下水道事業に係る繰出金の比率が高く類似団体平均を上回っている。今後、下水道事業については経費を節減するとともに、独立採算の原則に立ち返った料金の値上げによる健全化などにより、税収を主な財源とする普通会計の負担減を減らしていくよう努力する。
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