御蔵島村：簡易水道事業（法適用）

経営の健全性・効率性について

①収支的収支比率本村の収益的収支比率は単年度で赤字となっており、経営改善へ向け、料金回収率や設備投資の見直しといった取り組みが必要となる。④企業債残高対給水収益比率現状類似団体の平均値を下回っているが、今後設備更新等を実施予定であり、適切な投資規模と料金水準を見定めた経営計画が必要となる。⑤料金回収率類似団体平均値を上回ってはいるものの、100％を下回っており、適切な料金収入の確保が必要となっている。⑥給水原価本村の給水原価は類似団体とは比して低いが、新たな設備投資に係る地方債償還等により高まる可能性がある。⑦施設利用率平均の水道施設利用率は余裕があるが、夏期に排水能力の上限まで達する場合がある。⑧有収率本村の有収率は高く、施設の稼働状況が収益に反映されている。

老朽化の状況について

③管路更新率平成３０年度、都道の更新工事及び耐用寿命の迫るものなど、優先順位の高いものから着手し管170.1ｍ更新した。老朽化した管路の更新は、都道路面補修工事に合わせて行うため、令和２年度は都の工事が見送りとなったため「実績なし」となった。令和３年度は「火の元・土川」で実施予定の都道路面補修工事と同位置で、管敷設124.8m更新した。令和４年度は「火の元・土川」で実施予定の都道路面改修工事と同位置で、管敷設238.1m更新を進める予定である。

全体総括

単年度の収益的収支は赤字となっており、事業運営に必要最低限の総経費（地方債償還金を含む）を賄うだけの主益確保ができていない。管路更新の事業維持に不可欠な設備投資が今後見込まれており、財源の確保や経営が与える影響等をふまえ、適切な料金収入の確保を含む経営改善の実施や、投資計画等の見直しなどを行う必要がある。